無臭で、水と筆があれば塗装が楽しめる水性塗料「シタデルカラー」。その中には、塗装が苦手な人でも色を塗る楽しみをすぐに体感できる素敵な塗料、「コントラスト」があります。このコントラストに、この夏追加される「27色」を、フミテシが1本ずつレビューしていく連載です。
今回は名前もイケてる「BAD MOON YELLOW(バッドムーン・イエロー)」をレビューします。結論から言いますと、黄色の筆塗りが苦手な人は全員買った方が良いです!! マジですごいですよ。
「コントラスト」は、白い下地を塗った上から塗ることで、模型の凹凸に沿って自然に塗料が流れていき、グラデーションのように染め上がります。バシャバシャと染めるだけなので、塗装が苦手な人でも楽しく色を塗って行けるのが特徴です。薄い塗料で覆われるので、こってりとした雰囲気にもならず、とてもきれいな模型になるんですね。そう聞くと、薄い黄色なんて発色しないんじゃないか? と思ってしまいますよね。このバッドムーン・イエローは一味違いますよ~。
黄色は下地に影響を受けやすかったり、隠ぺい力が弱めで下地が透けてなかなかきれいに塗るのが難しかったりして、苦手に思う人が多い色です。ついつい厚塗りしてしまい、ボソボソになってしまうこともあります。しかし、今回のバッドムーン・イエローはびっくりするぐらい黄色をきれいに塗ることができます。薄く塗り広げて染めることができるというコントラストの特徴により、厚塗りにもなりません。
コントラストは薄いからと言って、薄めたエナメル塗料のようにフィルターをかける塗料ではありません。染まるのです。この染まる特性によりしっかりと色が発色します。このバッドムーン・イエローの染まる力はかなり強めに調整されているようです。薄い塗料で塗っているのに、通常塗料で塗っているような感覚さえ覚えます。難しい黄色が、模型の凹凸に沿って流れ、びっしと発色していく体感はアメイジングですよ!!
本当に筆で塗ったの? と言うくらいムラなく鮮やかな黄色が速攻で爆誕します。白やアイボリーの下地の上にさっと塗るだけでいいのです。あとはプレミアムトップコートのスプレーをさっと吹いてあげればしっかりと保護できますよ。
シタデルカラーのコントラストは、同じ種類でも色ごとに染まる力が違うのがとっても面白いです。とくに筆塗りが難しい黄色が、これだけパワーがあるとめちゃくちゃ信頼できます。日本機の主翼にある識別帯や、フィギュアの黄色服など様々な用途に使用できそうです。これだけ塗っていて楽しい黄色は無いので、バッドムーン・イエローをぜひゲットしてください!!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)