ドイツ軍が第二次世界大戦において連合軍(イギリス、アメリカ、ソ連など)を恐怖のどん底に突き落としたスーパー兵器が「88mm砲」です。ドイツ軍の最強戦車・ティーガーIやキングタイガーなどにも搭載され、陸の最強兵器のひとつとして伝説となっています(国内ではホビーメーカーの海洋堂が実物を所有しています。すんごいデカいです)。この大砲、各部のディテールが細かく、これまでのメーカーのプラモも「88mm砲だし、めちゃくちゃ気合入れて作るぞ!!」と実物さながらなスーパーキットばかりでした。今回ご紹介する、ルビコンモデルの88mm砲は、できるだけパーツを1体化しながら組み立てやすさを向上させたモデルとして世の中に産み落とされました。組みやすいだけでなく、ディテールもメリハリがあって良い感じなのです。
砲とトレーラー×2が、コンパクトなランナー3枚で完成してしまうのは驚異的。また、これまでのキットではよりリアルな仕上がりを目指すために、リード線や金属パーツなどを使うものなどもありました。ルビコンはすべてプラパーツ。プラスチック用接着剤があれば組み立てることができます。
超個人的に最高なパーツはリールにまかれたコードです。
僕は庭の水道のホースすらホルダーに綺麗に巻くことができません。88mm砲のトレーラーにはリールが積まれており、1/35スケールのプラモだとここにリード線などをぐるぐる巻くんです。それがどうしても苦手で……。ルビコンモデルは1パーツで解決してくれました。
さらに各部の形状にも愛が感じられます。このタイヤをよ~~く見てください。下の方が潰れてますね。そう! トレーラーの重さでタイヤが変形している様子を表現しているのです。
キットは88mmとトレーラーを合体させた牽引状態と、ばらしてフィギュアと組み合わせることで砲撃シーンを楽しめる2パターンを選択できます。この写真はばらした状態です。
前回の記事でご紹介したユニークなアニキたちと組み合わせると、これだけ素敵な情景が完成します。しかも何日もかからずに、1日あれば組み上がる組みやすさ! 1/56スケールと言う大きさも、小さすぎず大きすぎずなナイスなバランスです。ルビコンモデルの組みやすくてかっこいいこのプラモで、世界一有名な大砲を思いっきり楽しんでください!!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)