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ロボットプラモの妙はデザインの妙/MODEROID クロムクロを組む!

 人型ロボットを作れ!と言われたら、あなたならどうします?とりあえず一番手っ取り早いのは、よく動く人型のフレームに外装をくっつけていくことでしょうか。こうすれば関節の動き方は取り敢えず横に置いておいて、外装をどういうデザインにするかだけに集中できますね。いい方法だ!

 そんなロボットデザインからは一線を画すのがこのクロムクロです。刀がメインウェポンというところから連想できるように甲冑がデザインモチーフになってるみたい。しかし、単に人型が甲冑を着ているというよりは甲冑からそのまま手足が生えたという感じがしてトリッキー。

▲これをパッと見ただけではロボットのどこのユニットなのかが判別しにくい……ということが楽しいのだ。


 最初に、「ロボを作るにはフレームにガワをくっつければ手っ取り早いね」という話をしましたが、そうしてデザインされたロボはプラモデルにする上でも作りやすいと思うんです。だって同じようにフレームにガワを被せればプラモで「再現」できるわけです。パーツ数は多くなるんでしょうけど。

 じゃあこの不思議なデザインのクロムクロ、どんなふうにプラモデルになっているのか気になりませんか?グッドスマイルカンパニーのプラモデル、MODEROIDクロムクロは作ってみるとわかるんですがちょっと面白い構造をしてるんです。


 嬉しい塗装済みの顔パーツから始まって、大きめのパーツと小さめのパーツが入り乱れながら、ガシガシ形になっていきます。普段組んでいるロボットモデルでは見ないような形のパーツや組み合わせかたが各所にあって、よくわからないままに手や脚が完成していくので次々とアハ体験が襲ってきます。頭が良くなりそうです。


 一番興奮したのはザ・キューブと言われるこの四角い箱。ただ四角くするだけなら二つに割ったのを貼り合わせればいいわけですが、表面の模様を2色で分けるためにダボとダボが合わさって新たなダボを作り……のようなパズル的構成になっています。

▲上腕と前腕の間に関節ユニットがあって……ではなく、片持ちの関節ギミックで「意匠がそのまま動く!」というデザインを楽しめます

 完成するとほっそりしたスタイルと片持ちの関節構造がカッコいい。先細りの脚は脛部分が逆関節になっていて、ポーズをつけるのが楽しくなります。脚がめちゃくちゃ細いデザインも立体化(接地の安定性)を考えてない感じがしてロックだな……と思っていました。だって自立しないでしょ……? と思いきや、関節のシブさもいい感じで割りと自立しますし、スタンドが付いているので無茶なポーズもできます。


 クロムクロ、結構新鮮な組み味のロボットプラモでした。人型ロボットはプラモデルの中でも大きなジャンル。これからも色んなロボットが生まれ、それがプラモになるたびに新たな組み味が味わえるのかと思うとワクワクしてきますね。

もとぴのプロフィール

もとぴ

東京在住。世界を理解するための糸口としてプラモデルを制作中。趣味の記録や思索のためにnoteも書いています。

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