似てるけど全然違う、でもちょっと似てるプラモの話。

 他人の家の雑然と並べられた本棚が好きだ。この本の隣りにこんな本が置いてあるのかという驚き。本人の意外なこだわりや趣味。図書館や本屋さんのような作者ごとやジャンルごとに並べられた本棚にはない不思議な巡り合わせに出会える時がある。
 もし、この二つのプラモデルが本だったなら、僕の本棚では二つを隣同士に並べると思う。そんなプラモデルを紹介したい。


 丸っこいフォルムがなんとなく似ているような気がすると思い、買ってきた二つのプラモデル。バンダイ、ヤムチャのマイティマウス号とタミヤの1/48くろがね四起は構造もなんだか似ている。どちらもシャーシの上にゴロッとしたボディを上から重ねる感じ。ただ、細かいところで二つは見せたいところ、こだわりたいところが少し違っている。


 タイヤとホイールは別パーツにして色分けしたいという気持ちと、色分けはしないけどホイールの形状は前後タイヤで違うのを見て欲しいという気持ち。そして、たとえ前後のホイールの違いに気づかなくても間違えないで組めるようにという愛。左右のホイールは車軸で繋がっているのが車の構造だと言うようなパーツ分割。グリルは二色に分かれている方がヴィジュアルにメリハリがあるのだという感覚。こういうパーツはスナップフィットの方が楽しいし、小さいパーツをつけるのは流し込み接着剤を使う方が楽しい。二つのプラモを同時に作っていくと、お互いのいいところにたくさん目がとまる。

 こっちは色分けがいらないぞとか、こっちはディテールが細かいぞとか、それだけじゃなくて二つのプラモデルは向いている方向が少し違う。似たようなサイズ感、カタチのプラモだけどモチーフや作るメーカーが違うと、こんなにも違ったアプローチになるんだ。

 だけど、完成した2つのプラモを並べて眺めてみると、やっぱりどこか似た匂いを感じる。手のひらサイズのちっちゃなカーモデル。少し塗装すれば雰囲気の良いミニチュアができそうな予感がしてる。何よりテカテカの光沢塗装にしなくてもいいよという優しい声も聞こえてくるのが嬉しい。

もとぴ
もとぴ

東京在住。世界を理解するための糸口としてプラモデルを制作中。趣味の記録や思索のためにnoteも書いています。