
「その奥に飾ってあるロボット、かっこよくて好きです」
本の前に何気なく置いていたマシーネンクリーガーのシーピッグに対してそう言われた。プラモデルに触れることがなさそうな人から不意にかけられたその言葉は、自分の好きなものを肯定されたようで、なんだか嬉しくなった。
私は完成したプラモデルを専用のスペースに飾るよりも、生活の場にそっと置いておくのが好きだ。本棚や収納ラックの一角にまるでそこに住まわせるとでもいうか。実際そのシーピッグも漫画と一緒に棚へ適当に並べていたものだ。

そのときの嬉しさがあって、今度はファイアボールを作ろうと思った。これはシーピッグとよく似た丸っこい見た目をしている。マシーネンクリーガーの中では似たものがいくつかラインナップされているのだけど、店で見かけるとつい買ってしまう。なんとなく製品の販売されている様子を見ているといつでも手に入るわけではないっぽくて、間を開けながらポツポツと再販されているみたい。ただ、放っておくと売り切れてしまうので欲しいと思ったときに手元にストックしておく。

作るたびに作業方法が微妙に変わっていることに今回気づいた。合わせ目や隙間には瞬間接着剤を流し込み、硬化剤で固める、そのあとガラス製のヤスリでガリガリ削るという手順を経たがツルツルの面が出来上がるのが楽しくてこれは次回も同じことをすると思う。
定期的に再販され、同じような感覚で組み立てられるシリーズであることは、実はとても大切なことだと思っている。一度作った感覚が手に残っているので、二個目、三個目と、気負わずにまた作り始めることができるからだ。しかし、「同じことを繰り返す」安心感がある一方で、シーピッグ、ファイアボール、スーパーボール……といった具合に微妙なバリエーションが生み出す作り心地の差は新たな体験を常に提供してくれるのでそれはそれで楽しい。

褒められたシーピッグと同じように、ファイアボールも場所は取らず、わりとどこにでも置ける。けれど、みっちりとした造形をしているので存在感はそれなりにあり、なによりアイボリーのプラスチックの色が綺麗だ。さて、今度は部屋のどこに置こう。しばらくは色を塗らずにこの様子を楽しもうと思う。