プラモの右手に持たせたいモノ/タミヤ ストリートライダー

 タミヤ 1/12 ストリートライダーの立ち姿は、とても凛々しいのです。服に着られているという感じが無く、ライダースジャケットとジーンズをピシッと着こなしているように見えます。それは、単純に服装や人体の造形が、自然に見えるからに他なりません。

 ダボついたジーンズのシワ、ごわっとしたジャケットの革感。そして人生の酸いも甘いも、ある程度は齧ったであろう壮年ボーイの真顔の造形よ。その全てがあまりにも自然。いや、あまりにも自然な人間の縮小物すぎて、手に乗せてみると「不自然なほどの自然さ」を感じる程なのです。

▲ほとんどの合わせ目がジーンズやジャケットの縫い目になる様に計算された、自然に見える分割。
▲前びらきのジャケットの組み立ても面白くて、ピタっと自然な角度で接着される設計になっています。
▲完成しました。彼が見つめる先には何が……。

 本キットは2種類のポーズ選択式。「革手袋を嵌めている途中のポーズ」or「ヘルメットを片手で持っているポーズ」のどちらかを選ぶようになっています。私は後者を選びました。その自然な立ち姿から、バイクプラモの情景としての役割だけではない、プラモデルとしての拡張性を感じたのです。

▲ぶっきらぼうに持たせたのは、ファインモールド 1/12? ワールドファイターコレクション ドイツ陸軍歩兵・マイヤーから拝借した「MG-34」

 銃火器類を持たせると、アウトローで渋い魅力がモリモリ出ます。リトルアーモリーの武器あたりとも相性が良さそうです。

▲ミニチュア用の造花に紙を巻いて、花束を作ってみました。

 自然にモノを持つその姿は、何を持たせてもサマになります。ヘルメットを持てば、ストリートライダー。銃火器を持てば、ストリートソルジャー。花束を持たせれば、さて、彼は一体何者なのでしょう。こちらに想像力を働かせてくれるプラモデルは、良いプラモデルだと思うのです。

ハイパーアジア
ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。