
知人宅でひと目見た瞬間に心を射抜かれたタミヤの 1/12 ストリートライダー。ある時は運び屋、またある時は養蜂家として暴れ回る大好きなあのアクション俳優に似た雰囲気に惹かれ、その日のうちに即購入しました。実際に作ってみると、フィギュアとしての造形美はもちろんプラモデルとしても素晴らしい。これほどのクオリティでありながら価格も非常にお手頃なのでぜひ一度作ってほしいキットです。

箱を開けると現れるのは、真っ白な2枚のランナーです。ランナーに収まった状態でも分かるメリハリのある造形。自然に生まれる陰影から得られる情報量に思わず目を奪われてしまいました。パーツの精度はさすがタミヤと言わんばかりのバチビタな合い。しっかりとしたのりしろが確保されているだけでなく、パーツの分割自体が衣服の縫い目に沿っているため、流し込み接着剤があれば多くのユーザーが簡単綺麗に仕上げられる工夫が満載です。さらにほぼ衣服の素材ごとにパーツ分けされているのも塗装を楽しむ人にとって嬉しいところ。

さて、今回特に面白かったのは顔のパーツです。金型から作られるプラモデルの性質上どうしても顔の真ん中や側面にパーティングラインが出てしまいがちですが、このキットは正面と左右からなる3分割にすることでその問題を解決しています。堀の深い顔立ちと耳の緻密なディテールを妥協せずに美しく両立させようというメーカーのこだわりが伝わってきます。

そしてこの分割は、顎の下から首筋にかけてのアウトラインを自然に見せることにも大きく寄与しています。小さいサイズのフィギュアと違い、ごまかしの効かない1/12スケールというサイズ感の中でより人間らしく、かつパーツ点数を最小限に抑えるために考えぬかれた分割といえます。(と、白々しく書いてますが実は偶然にも担当者の方とお話しする機会があり、直接教えていただいた話だったりします。)

カテゴリーとしては「1/12スケールのバイクに添えるアクセサリー」という立ち位置なのかもしれませんが、僕の場合は逆に「このライダーにはどんなバイクを添えようか」とフィギュアを起点に世界観が広がっていく楽しさがありました。今後のラインナップの拡充が楽しみでなりません。たとえばエマ・マイヤーズのような雰囲気のフィギュアが登場したら個人的にはウホウホです。タミヤ様、何卒よろしくお願い致します。