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プラモのエンジンから感じるパワー/amt 1967マスタングGTを組み立てて。

▲純白の美しい樹脂……!amt 1/25 1967 マスタングGT ファストバックを組み立て始めました。

 今日はなんだか、カープラモを作るモチベーションが高い。それはたぶん昨日、映画「マッドマックス」を見たから。バイオレンス!車!バイク!あとは虚無!みたいな話なんですが何故か元気を貰えるんですよね。純粋にカーアクションがかっこいいというのもあるんですが、「とにかくエンジンにガスを入れて回せ、生きる為に。死ぬ為に」的なハードボイルド感に突き動かされるものがありますね。そしてV8エンジンを積んだ車が、生命力の象徴とでも言いましょうか、とても魅力的なガジェットに思えてくるのですよ。

▲まず最初に組み立てるのは、そんなV8エンジン。

 「自動車とは、ボディでもシャーシでもなく、まずエンジンである」と訴えてくるかの様な存在感です。全体的にパーツ数が抑えられてはいるのですが、エンジン回りだけはパーツ点数が多く、とても丁寧に立体化しているように感じます。さらに、接着すると見えなくなってしまうというのにシリンダーブロックの8つの穴までちゃんと造形されているのです。確かに、ただ単に見えるところだけ作っただけでは既製品のおもちゃと一緒であり、これぞプラモデル組み立ての楽しさの真髄と言えるかもしれません。

▲シャーシの裏がイイんです。

 エンジンを組み立てると、今度はそこからシャーシが生え、エグゾーストパイプが生え、シャフトが生え、まるで夏休みに毎日水やりした朝顔みたいにどんどん成長していきます。車体裏の狭い空間に棒状のパーツ群を折り重なる様に接着していくと、見る角度によってさまざまな表情を見せる複雑な立体となります。実車では楽しめない、模型での景色ってズバリこれですね。

▲筆の先に注目。

 さて、組み立てが終わって説明書の塗装指示に目をやると、Zの次に「AA:Ford Engine Blue」という色指定が。ネットで検索してみると、確かに初代マスタングのエンジンなどはフォードのコーポレートカラーで塗られており、真っ青なんですね。勉強になりますね。

▲そんなわけで黒いサーフェイサー(下地塗料)を吹いてから筆塗りです。

 手持ちの塗料の中で、箱絵のエンジン色に一番似ていたシタデルカラー・マクラーグブルーをチョイスして塗りました。
 そして、エンジンの頭にメッキパーツのエアクリーナーと、シリンダーカバーを被せて完成です。中身が。これだけで充分カッコいいね。しかし、こんなに小さいのにその何倍もある車体を動かす力を持ってるんだからエンジンってすごいですね、改めて。
 プラモデルのエンジンは、今にも動き出しそう……という感じでは無いし、細部まで完全再現されている……わけでは無いのですが、ただのトイでは無い、エンジンが持つ機能性、そして美観とは何ぞやという答えを凝縮して、デフォルメして、丸裸にして、教えてくれた気がしたのでした。

ハイパーアジアのプロフィール

ハイパーアジア

1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。

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