

サーフボードが添えられたジープ。戦争は終わり、波と戯れるための足として第二の人生を送るのか、あるいは民間用モデルとして売られたものか。どんな色に塗ろうか一晩考えましたが、こういうときは戦後のディーラーがどんなボディカラーで市販していたかをサッと調べるのがいいですね。
自由に塗っていいんだぜ……と言いつつカラーコーディネートには自分を説得する材料が欲しくなったワタシ。「Willys MB color」というキーワードで1950年代のカラーチャートを眺めてみると、ジャマイカグリーンとリヴィエラグレーという塗色が目に留まりました。脳にその印象だけをへばりつけた状態で、模型店へ。

オリーブドラブの上から鮮やかなグリーンを発色させるのは大変そうなので、まずは下地塗料を吹き付けます。全体がドス黒い印象にならないように(そしてどこかに海の香りを漂わせたくて)青いサーフェイサーを選びました。鮮やかなブルーが発色するとともにプラスチックの艶が消えて、独特の透け感がなくなると一気に雰囲気が華やぎます。プラモを作っていて楽しい瞬間。1色塗るだけで、「わぁ」と声を上げたくなるような。

ロングキス、グッバイ。丹念に組んだエンジンはボンネットを閉めれば見えなくなってしまうけど、組んだ人だけが「この中にはエンジンが入ってるんだぜ……」ということを知っています。現代的な四輪駆動のクルマとはちょっと違うギアボックスの配置と、そこから前後に伸びるドライブシャフト。
なるほど、ジープってこんなふうにして人間や荷物を載せるスペースを確保してたんだなぁということがわかります。しつこいようだけど、そんな知識が指先からインストールされるのもプラモのいいところ。

塗り始めてわかりましたが、ホイールだけは別にしておいたほうが良かった 。あとからタイヤを無理やりはめようとすると車軸がボキボキ折れます。真鍮線を通して修理しましたが、良い子のみんなはホイールを塗ってから最後に組み上げるようにしましょう。

ブルーの上からジャマイカグリーンのイメージを重ねたウォーカーグリーン(『戦闘メカ ザブングル』に登場するウォーカーギャリアというメカを塗るためのグリーンです。ツヤありで鮮やかなカラーなので、カーモデルを塗るのにもバッチリ!)を塗りました。ホイールにはウォーカーホワイト(こちらはリヴィエラグレーをイメージ。全体がリヴィエラグレーのジープも写真を見かけましたが、これまた涼やかでおしゃれだな〜!)を塗って足周りの存在感を演出します。

サーフボードはマスキングテープでストライプを作ってから赤を塗り、最後にほんの少し黄ばませたツヤありクリアーを吹き付けてフィニッシュ。オレは1/24のカーモデルの隣に1/20のフィギュアを置くのが好み。ジープは1/24ですが、お互いキャラがグッと立っているように見えます。
ジープのプラモにサーフボードが添えられているだけで、自分の頭では絶対に思いつかなかった景色が完成しました。こんなふうに、プラモはほかのプラモと組み合わさることで意外なストーリーを私たちに教えてくれます。さあ、みなさんならどんな色でこのジープを塗りますか?