

飛行甲板には白線がモールドで表現され、パーツの状態で既に臨戦体制となっている……。この表現方法を「古いキットの象徴」として見ていた自分を、この48歳の加賀がぶん殴ってくれました。はちゃめちゃにかっこいいのです。素組みで思う存分空母の雰囲気を吸い込みました。

実艦の白線は塗装されているものです。ですので、昨今の艦船模型は白線はデカールか塗装で表現するようになっています。しかし各船のシルエットを楽しみ、ズラ〜っと並べることができる「1/700スケール ウォーターラインシリーズ」を1/700スケールの距離で見れば、このモールドは明らかに線です。マクロな世界の艦船模型だけを楽しみすぎていた過去の自分のままだったら、まず手にすることはなかったであろうプラモです。そしてこのハセガワの加賀は白線だけでなく、パーツ構成からも多くの人にこの巨大な空母を楽しんで欲しいというこだわりが詰まっています。

飛行甲板、船体、船底がたった4パーツ。左右貼り合わせなどもないので、積み木のように重ねるだけ。しかもその精度がバチピタです。昨今のキットより船体側面のディテールがシンプルなのですが、空母の主役はなんといっても飛行甲板です。ここで昨今のキットにはない飛行甲板上の白線モールドが効いてきます。これがあることで情報量が多く見えて素組みが超かっこいいのです。

ハセガワの加賀は既に48歳。ウォーターラインシリーズが1971年に始まって2年後に、大日本帝国海軍を代表するこの空母がシリーズにラインナップされました。そのため現在の考証とは違う部分がいろいろあるようです。しかし、全体の艦影を見れば紛れもなく加賀。しかもパーツ数も少なく、買ったその日に一航戦のシンボルを机の上に爆誕させることができます。

艦影を愛でるという製作スタイル、高解像度を極める製作スタイル、艦船模型にもさまざまなスタイルがあり、そのどれもが楽しさに溢れています。ウォーターラインシリーズは多くの人が艦影を楽しめるように今に至ってもパーツの細分化などを控えながら、組み立てやすさも考慮した艦船模型を送り出しています。この48年前の加賀を組むと既にその礎はあり、細部が異なっていようとも全体のシルエットから加賀のかっこよさを十分楽しめることを僕に教えてくれました。ウォーターライン50周年であり、真珠湾攻撃80周年でもある2021年。この機会にウォーターラインシリーズでラインナップされている大日本帝国海軍の代表的な空母に気軽に触ってみるのも良いと思います!
