

最高峰シューメーカーのひとつ、アンソニークレバリーを手がけるジョージクレバリー社の社長、ジョージグラスゴーに昔「革靴を手に取ってパッと裏返して革底を見ようとするのは日本人くらいだ」と言われたことがある。もちろんじっくり吟味をするときは世界各国で裏返す人はいるようだけど、とにかく手に取ってすぐにクルっと底面を見ようとするのは彼からすると日本人の特徴らしい。
「ZVEZDAのプラモデルは何だか気になる」と思いつつもなかなか気分に合うものがなくて、話す機会さえあれば仲良くなれそうだがきっかけを掴めないみたいな状態が続いていて、先日バイク&サイドカーのキットを見つけても「この手の組み合わせのやつね」と手にとってすぐ戻そうとしたそのとき、無意識に裏を見たらアンソニークレバリーのコントラストの効いたミュージアムカーフと真っ青な木製のシューキーパーが頭をよぎった。「クリスチ、裏を見たな」なんて。

裏面に印刷されてたのは表のブスッとした顔で乗り込む二人だけではなく、文字通りに飲めや歌えやの2人。ボトルとコップ、アコーディオン。やりたい放題でこういう場面を見かける機会はなかなかないなと思いそのまま購入した。しかし、完全に勢いで手に入れたものだからすっかり箱に記されているさまざまな情報を読み取ることを忘れていたので家に帰って箱を眺めていると「135 parts」の文字に面食らった。

「この手の」と称したバイクとライダーのセット、タミヤのものしか作ったことがないがそれはおおむね魔法のメスで切られた少なめのパーツ点数で作りやすいのが特徴で、私はそれにすっかり慣れ切っているからどうだろうか。とりあえず説明書をよく見るところから始めようと箱を開けたら、細かなパーツでエンジンなどを丁寧に再現しようとしていることに好感が持てた。そして、成形色がグレーじゃない!これは楽しく作れそう。
上手く作れれば精密なミニチュアがこの目の中に映し出される。週末は、いや仕事が終わったら平日でものんびり作って、アコーディオンの奏でる音楽に身を任せている気分にでもなれれば。