のり弁とプラモ。再会、少年時代の味とルーティーン。「タミヤ 1/72 ドイツ空軍 メッサーシュミット Bf109E-4/7 TROP」

▲少年時代、サッカー練習から帰ってきた土曜のお昼ご飯は出前か弁当が多かった。そして腹が膨れたら、すぐにプラモかファミコンへGOするのが俺の週末ルーティーンだった

故郷の福島県いわき市に帰ってきている。コロナ禍でなかなか故郷に帰れなかっただけに、今までよりもさまざまなものが変化していて、数日は落ち着かなかった。そんな感じだから、少年時代に覚えた味に会いにいくことにした。思い出の味は故郷と離れていた心の距離を数秒で埋めてくれるから。

近所にある出前も迅速な「なんチャン弁当」。ここの「のりから弁当」(のり弁と唐揚げの最強コンビ)に決めた。味もボリュームも文句なし。明太子もつけられる。付け合わせのマヨネーズパスタを頬張ると、完全に14歳の少年時代に戻ってしまった。こうなると、かつてのルーティーンが目を覚ます。「プラモが作りたいんだ…」。

久しぶりの帰省だから、いつもより長めに滞在することにしていたので、プラモの工具を持ってきた。「プラモ工具ポーチEVA」があればこんな時快適だ。スペースも取らずにお気に入りの工具を傷めることなく持ち運べる。ガラスカッターマットは、実家で接着剤でもこぼしたりしたら大変なので持ってきた。サイズ感がちょうど良いからカバンにもサクッと入った。接着剤は流し込み接着剤とタミヤセメントという定番の布陣にした。

 プラモは現地調達。かつてnippperでも紹介した「おもちゃのトダ」へ行く。キットは即決。「タミヤ 1/72 ドイツ空軍 メッサーシュミット Bf109E-4/7 TROP」だ。このプラモなら今日中に組み上がる。本体ランナーが1枚で完結しているんだ。

▲クリアーパーツを除けば、ランナーはこれだけ。すべてが1枚に収められた上質なランナーは、手に取るだけでワクワクする
どのパーツにもズレがない。パーツをカットして貼る。それだけでいい。こんなに気持ちの良いプラモを、お腹も膨れた心地よい状態で味わう
▲30分もすればもう飛行機としての形が見えてくる。そしてディテールもシャープ。至福な時間だ

1時間で飛行機の形に。キットにはスタンドが付いているから、飛行状態で飾ることにした。手のひらサイズの小さくてシャープな塊は、実家の店の棚に置いても違和感は無し。グレー成型のBf109は、兵器なのになんの圧もない。タミヤが送り出した美しい成型品として、生活空間に溶け込んでしまった。

店の窓からさした光が、Bf109の胴体を照らす。そんな景色を見てますますプラモが好きになった。プラモが出来上がると、一気にお昼寝の気分。次は何作ろうかな〜、続きはどんなふうに仕上げようか……そんなことを考えながら夢の中へ。まさにこのお昼寝がルーティーンの締めだった。思い出の味からの気持ち良い少年時代のルーティーンが、俺と故郷の距離を埋めてくれた。

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フミテシ

1983年生まれ。月刊ホビージャパンで12年間雑誌編集&広告営業として勤務。ホビージャパンで様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。「ホビージャパンnext」、「ホビージャパンエクストラ」、「ミリタリーモデリングマニュアル」、「製作の教科書シリーズ」などを企画・編集。