

久しぶりに故郷に帰った。お土産に「PLAMAX 1/24スケール ストライクドッグ」を持って。僕がマックスファクトリーに所属していた時に、仲間と企画を立ち上げた思い出のプラモなのだ(説明書内のインタビュー記事の執筆をしているので読んでください)。そしてこのプラモを1番届けたかった人が故郷にいる。僕の兄である。

僕の兄は実家の酒屋を継ぎながら、趣味のプラモや登山、スケボーなんかも楽しんでいるアクティブな人だ。8歳も離れているから喧嘩もしたことがない。手先がとっても器用で、僕によくプラモデルを教えてくれたのだ。そしていつも二人が夢中になっていたもののひとつが「装甲騎兵ボトムズ」。ホビージャパンの最高の別冊「装甲騎兵ボトムズ パーフェクト3Dブック」を見ながら、俺たちもこんなふうに作りてーな! ってよく言っていた。
そんな最低野郎なアニキであり兄、俺にとっては今でも憧れのパーフェクトソルジャーにストライクドッグを届けたってわけだ。送ればよかったかもしれないけど、味気ないし、プラモを見ながら久しぶりにゆっくり話したいと思った。

プラモデルって装置は本当にすごい。ストライクドッグのキットを見ながら、あーだーこーだー話していると、次々と兄が最近楽しんだプラモが出てくる出てくる。口数が少なくて、あまり自分のことを語らない人なので「え? こんなの作ってたの??」ってものばかり。プラモを届けた僕の方が、プラモを楽しんでいる兄の姿を見せてもらえるというビッグプレゼントをもらってしまった。


「「プラモの完成」って人それぞれだよって、最近すげーわかるようになってきた」。そんな言葉が兄から発せられたとき、ドキッとした。「ここだけ直したい! って思ってプラ板とか足した姿って、世界中で自分が一番かっこいいと思ってるよね。だからその姿の状態で飾っていても俺には完成なの。限られた時間の中で、俺が満足できる要素がプラモにはたくさん秘められている。だからプラモって楽しいんだよね〜」。
自分の一番身近なところにプラモを自分のスタイルで楽しんでいる人がいる。本当に素敵な夜だった。


話をしながら兄がセレクトしているお酒を見る。お酒には兄の手書きで色々コメントが書いてあるのだ。「お客様に楽しんで欲しいからね〜。楽しんでもらえたら俺も楽しい。それってプラモと一緒だよね」。兄の仕事のスタイルの中にもプラモが息づいている。プラモアニキがお勧めするお酒は、きっとプラモ好きにも刺さることだろう。
俺たちが大好きな「ボトムズ」のプラモを届けに行ったら、もっと大きなプレゼントをもらって帰ってくることができた。プラモがまた僕たち兄弟の絆をより深めてくれたと思う。
古川クラ酒店/福島の日本酒と、世界各地の自然派ワインをセレクトしています。不定期で角打ちをやっています(スケジュールはインスタのストリーズなどで発信しています)。店主は模型、登山、農作業、サッカーなどが大好き。ぜひ一緒にお話ししながらお酒を楽しんでください。
住所/福島県いわき市植田町中央1−1−15
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