まるっと塗りつぶす快感/からの、後出しジャンケンでゴールできる飛行機プラモ!

 背中に皿を背負ったアカデミーの1/144スケールE-2C。中途半端な状態で置いといても可愛そうなのでサラッと組んでカタチにした。着陸脚は収納状態で、腹に3mm径の穴をドリルで開けてスタンドに刺してブンドド!これだけでも充分「変な形の飛行機だ!」という感じで非常によろしいね。

 とはいえ、背徳感がどこかにあるとしたら窓が透明なことだろう。正確には、窓枠を塗らないとどうしても飛行機はちょっと間抜けな感じがするのである。飛行機の窓枠塗装というのは常に悩ましいテーマだ。ワクだけ別パーツになっているプラモも極稀にあるけど、殆どは「まるっと透明パーツで、ワクは自分で塗ってね」という仕様である。

 ふーん、デカールいっぱい入ってるじゃん……と眺めていたら、気づいた。この飛行機プラモ、ズルできるぞ!……というのも、窓が黒いデカールになって用意されているのだ。透明パーツが入ってるけど、面倒な人は窓をデカール貼って表現してちょうだいね、ということみたいだ。これはいいぞ……。すごくいい。

 何も考えずに米海軍の制式塗装色を選んで、全体をブーッと塗った。ツヤツヤのグレーになって、窓も全部同じ色に。普通の飛行機プラモでこれをやると風洞実験用のカタマリみたいになってしまって、とてもじゃないが実際に飛んでいるものとはちょっと違うものになってしまう。やっぱり窓って大事だよな〜。クルマも飛行機も、窓が透明だから「実際にあるものに似てる!」と感じるのでしょう。

 グレーの上から黒い窓のデカールを貼ってみた。韓国クロスデルタ社製のデカールは貼ってみて驚くのだが、とんでもなく薄くて発色も良い。スジ彫りにだってビシーッと馴染んで、塗ったんだかデカール貼ったんだか普通の人なら見分けがつかないレベル。素晴らしい品質だ!

 ただし、あまりにも薄くて糊も特殊なので、一度パーツ表面に置くとこれがまあビクとも動かない。滑らせて位置調整したくても、クシャッとなってしまう恐れ(あるいはビリっと破れてしまう危険性)がある。こんなデカールにはハイキューパーツのデカールフィクサーを用意しよう。予めパーツ表面にこれを1滴垂らしておけば、デカールはつるつる動くようになって、水分を追い出さない限りはビタッと定着しない猶予ができる。このケミカルはデカール貼りを劇的にうまく、ラクにしてくれるので本当にオススメだ。

 ともすれば邪道に見えるかもしれない「窓の黒いデカール」。戦闘機みたいに膨らんだキャノピーにはちょっと厳しいかもしれないけど、こういう平面的な窓を持った飛行機ならひとつの選択肢として充分アリな気がする。ミニスケールならではの割り切りとして、こういうのもいいもんですな!そんじゃまた。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。