兵士のプラモの肌を塗る。いつでも使える鉄板カラーで仲間をたくさん増やしてみよう!

 やっほー、プラスチックの俺たちだ。バイクに跨っている伝令アニキと立っている野戦憲兵。プラスチックのままでも愛おしくなる彫刻ですが、バイクを塗ってしまったので君たち人間にも色を付けてしまおう。服装は好きな色に塗らせてもらうとして、顔とか手が異色肌ギャルみたいになっているとナニなので、オーソドックスな肌の色をなるべく手短に塗りたい。塗ります。

▲水性塗料の筆塗りにも下地があると話が早い。シタデルカラーのコラックスホワイト(缶スプレー)を吹く。

 水性塗料の筆塗りでフィギュアを塗るぞ〜というのはわりと最近のトレンドだと思いますが、やっぱりプラスチックにいきなり行くより塗料が表面にひっかかるためのキッカケとして下地塗料がほしい。シタデルカラーを使うのでシタデルのスプレーを使いましたが、ツヤ消しの白になればわりとなんでもいいという話もあります。

 白いサーフェイサー(下地塗料)はそれなりに種類があり、シタデルは値段がマッシヴなだけあって、「速攻で白くなる/タレたり凹んだところが透けたりしない/めちゃくちゃ速攻で乾く/乾燥後は信じられんくらいツヤ消しになる」というのが良いところです。これより安い代替品は上記特徴のどれかとトレードオフになると思って創意工夫しましょう(つまり鍛錬や長めの待ち時間が必要になるか、混ぜものをして同じ性能を出すしかないということ)。失敗したくない人はお金を払うとだいたいのことが解決できます。

 白を吹いたら10分ほど、コーヒーを飲んだり他のプラモを組んだりして暇を潰します。完璧に艶が消え、指先で触ってもサラサラの表面になったら乾いている証拠。そしたらまずはラカルス・フレッシュを塗ります。似た色ならなんでもいいとかじゃなくて、このラカルス・フレッシュを塗れ!これはシタデルカラーのスマホアプリがそう言っているのでそうします。自分で冒険もいいもんですが、たまには人の言うことを聞いてそのとおりやるとだいたいうまくいきますね。

 これまた一般的な模型用塗料より随分と高いような気がするかもしれませんが、細い筆で小さな兵隊の顔を塗るだけならおそらく一生かかっても使いきれません。隠蔽力、定着力が高くて乾燥が速くて、ピャッと塗ったあとは筆を水で洗えるというのは素晴らしいことなので、私はこれを使っています。

 さっきのRAKARTH FLESHを塗っただけだとなんだかすごく顔色の悪い人に見えますが、このレイクランド・フレッシュシェイドを上からかぶせると血色が良くなり、凹んだところに勝手に影が落ち、いきなり人間になります。この陰影を自分で描けと言われたら大変。自然のパワー(万有引力及び表面張力)が勝手に顔の陰影を作ってくれるんだから凄い。ニュートン万歳。

 で、最後にフレイド・ワン・フレッシュを鼻筋や頬骨やまぶたの上など「太陽当たってるんだろうな〜」というところにピッピッピと塗ります。塗るというか、ほんの少しだけカサカサって乗せる感じですね。これで窪んだところが影色に、出っ張ったところがハイライトになって奥行きがググッと増しました。これくらい陰影があると1/35なら目を描かなくても顔に見えるから大丈夫。

 もしも「うわ〜ハイライト描きすぎてなんか顔が真っ白になってもうた!」と思ったら、もう一度さっきのレイクランド・フレッシュシェイドを上からかぶせてみましょう。白浮きしたところが落ち着いて、だいたいのことはどうにかなります。

 ひさびさに兵隊さんの顔を塗りましたが、用意するのはたったの3色(下地も入れたら4色だな〜)。違う表現をしたくなったらその時はまた調べて買い足すのが吉だと思いますが、とにもかくにもこの3本を揃えるだけで大体の兵士に生気が宿ります。難しく考える前に、今までの苦手意識を掘り起こす前に、とりあえずこれ買っとくと人形塗装も気後れせずにホイホイできるうようになりますから、まずは見る前に飛んでみましょう。かなりハッピーになれますよ。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。