プラモを飾る世界にひとつの台座を探しに/新木場 WOOD SHOP もくもく

 東京の東の海っぺりに新木場という駅がありまして、関東の人だと「ディズニーランドに行く時に乗り換えるところ」とか「スタジオコーストがあるところ」くらいの認識かもしれません。かくいう私もそんな感じだったのですが、冷静に考えたらここは木の街。どうも「銘木」を売っているお店があるらしいという話を聞いてふらりと行ってきました。

新木場の「木」の専門店 ウッドショップ もくもく

 店内は撮影を控えてほしいということだったので、その雰囲気は上の公式ウェブサイトから見てほしいんですがまあ楽しい。ただの四角四面な規格品じゃなくて、とにかくいろんな樹種のいろんなカタチをした木材が店内にギッッッッチリと詰め込まれています。明るい雰囲気だし広いし駅から近いし、なんで今まで気づかなかったんだろう!

▲左からインブイア、アフリカン・マホガニー、エンジュ、木曽桧。値段は170〜320円!
▲1/35のフィギュアを乗せて。

 棚に入った木のサイズと形状をずーっと眺めていると、本当にいろんなインスピレーションが湧いてきます。なかでも5cm角くらいの角柱は1/35〜1/20スケールのフィギュアをディスプレイする台座として最適。杢目の風合いや色もすべて違いますから、自分だけのお気に入りの台座が見つかるまでじっくりdigることができます。

 もちろん味のある一枚板や巨大な丸太も取り揃えていますし、オーダーかっとにも対応していますから、一風変わったジオラマの台座や自作のディスプレイ棚なんかを求めている人にも超最高の場所です。

▲エンジュのキレイな杢目を楽しめるちいさな丸い台座。高さはないけど床に直で置くのとはずいぶん違います。

 細長い板もあれば、高さ方向にディスプレイを盛り上げるものもあり、キレイにカットされた角材も不定形なカタチのものもあり、兎にも角にも、模型を作ってそれを眺めているだけではなかなか出てこないような「台座からスタートする模型の想像力」みたいなものを掻き立てられます。

 なかでも今回超お気に入りの材がこちら。ケヤキの端材なのですが、美しく面が切り出された部分と有機的な樹皮が複雑なアウトラインを見せてくれています。動物に例えれば、切り出されたところが「体内」であるはずなのですが、こうしてスパッとした面が隣接すると樹皮のほうが「生き物らしさ」を示します。肉と皮の観念が入れ替わるような気がして不思議。

 四角四面な台の上に構築する景色も良いですが、こんな不定形なアウトラインの上に繰り広げられるドラマもあっていいのではないかな、と思います。むしろ、自然から出されたお題に応えるような気持ちで思いも寄らない演出ができるかもしれない。

 新木場、用事がなければなかなか出かける先にならないかもしれません。しかし「木を買いに行く」という目的にあっては、これ以上なく歴史のある土地です。銘木を扱うお店はほかにもいくつかありますので、プラモと合わせる服を買いに行くように、いちどは訪れてみてほしいなと思いました。

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。