軍艦無駄話で知識と情緒を艦船プラモに注入だ

 ウォーターラインシリーズ、イージス艦「あたご」のプラモを買ってきました。

 夏の暑さに負けてしまい、とりあえず大海に浮かぶ船が作りたかったというのが購入理由。……とはいうものの、艦船模型ってほとんど作らないのでいつも何を買ったらいいのか悩みます。僕も棚を前にして「あぶくまかぁー」と悩めるくらいに知識が欲しい。

 家に帰って作っていても、どうにもスピードが上がらない。細かいパーツの連続、何を作っているのかわからないキツさ。前者はともかく、後者はなんとかなるんじゃないか?と思い、「艦船 まんが」と検索すると出てくるのが白泉社から出ている『軍艦無駄話』。「艦橋はなぜ艦『橋』なのか」という謳い文句、まさにそれが頭に引っかかっていてモヤモヤしていました。

 船の成り立ちや様々なエピソードを漫画でわかりやすく、そして濃度高めに描かれていますが、これを休日に読みながらあたごを作っていると、見えてくるんですよね。艦橋やマストのそれぞれの起源と現在が。パラパラとしていた細かなパーツ達が、軍艦無駄話という薄焼きの卵でくるんと包まれてオムライスになったかのような感覚で、とても気分がいい。

 完成したあたごは軍艦無駄話で触れられている時代からずっと下った現代のものですが、キッチンの窓辺に安直に配置してみました。コップに飲み物を注いだり、皿を洗ったりするときの水の音。ふと目に入るあたごは大海原に浮かぶ姿をイメージさせる……と思いきや、船内でのクルーの生活が思い浮かびました。彼らも飲み物を飲んだり皿を洗ったりするのでしょうか。

 軍艦無駄話は漫画だからか気づいたら任務に従事する人や、設計した人までもが頭の中に入っていたようです。私のように乗り物に携わる人々に思いを馳せるモデラーには知識と情緒が同時に味わえる本著は必読です。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。