
箱を開けたら金メッキパーツがバン!と目に入り「はい!この艦船プラモは優勝!」と高らかに宣言してしまったのが『PLAMAX1/350スケール 駆逐艦 島風 』だ。黒地に金メッキの風合いでスクリューの合金感があふれているし、左端のディスプレイベースの支柱の方は真鍮に見えてくる。
「何だかリアルっぽい!」というのはただの印象でしかなく、実物と比較もしない勝手な話なのだが、スケールモデルにおいてはより強烈なインパクトがあると思う。とにかく組まなくても所有欲を満たしてくれるワンパーツだ。いや、もちろん組むのも楽しそうなキットだったのでニッパーを入れ始めるのだが、そこには艦船プラモらしからぬカジュアルなナビゲートが待っていた。

初手からサプライズな組み味。軍艦色とあずき色とでそれぞれ一体の船体パーツが大迫力なのだが、その喫水線のスキマに接着剤を流し込もうとすると「違う。そうじゃない」とL5パーツが待ったをかけてくる。計6ヶ所に押し込むこのピンが、上下に分かれた船体パーツを繋ぎ止めてくれるのだ。なぜか。それは分割されているとは思えない面ピタな造形かつパーツ精度が極まっているところに、接着剤がハミ出して汚れた途端にとんでもないガッカリが生じてしまうから! たぶんそう! 初手で自らの行いに失望したくないからね。
この後の工程も流し込み接着剤をさしやすいスキ間があったり、見えないところに接着剤用のノリシロが設けてあったりと、プラモデルの表面が接着剤で汚れないように考慮されつくされていた。これは「綺麗なプラ成形色を用意したので無塗装でも満足できるキットですよ」というメーカーからのメッセージでしかない。

ほかにも「完成後は見えなくなるので急ぐ場合はこの工程をスキップしてもOKです」とか「ワンポイント塗装する場合は連装砲のキャンバスカバーを塗ってから組み立てましょう」と説明書が語りかけてくる。他の艦船プラモとは類を見ないカジュアルな姿勢のナビゲートだ。1/350という大きめなスケールなのでパーツの細かさもほどほど。なので初めての艦船プラモとして手にするのにもジャストなキットだと思う。組みごたえがありつつも適度なパーツ数でテンポ良くカタチに成っていき、それでいて精密かつ高密度な大満足ディテールの島風が竣工するので。

大変推せるPLAMAX島風ではあるが、現在は入手が難しいキットでもある。ただし、同じ金型を使った島風がハセガワから展開され続けており、細かい差異があるが基本構成は同じだそうだ。なのでこちらの入手をオススメしたい(ただし、ハセガワ製キットには艦娘が付属してこない)。どちらも、艦船プラモとして高バリューでセクシーな内容のキットなであることには間違いない。息子が「お父さんばっかり楽しんでいてズルい!」と憤慨していたので、このハセガワの1/350スケール島風でプラモの切って貼ってをエンジョイしてもらおう。