暑い。俺の部屋にはエアコンが無い。エアコンがあるのはリビングだけ。そんな状況じゃ缶スプレー塗装やエアブラシ塗装も厳しい〜〜。窓開けると「モスキート」がどこからかやってくる。怖い! おしまいだ! 暑くなった頭で冷静さを失ったところに一筋の光。「水性塗料の筆塗り」ですよ。僕の他にも夏の暑さや家電環境で悩んでいる人、いると思います。ぜひこの機会に「夏にぴったりの水性塗料筆塗り」でちょっと遊んでいって欲しいな〜。水性塗料を使ったことない人は、この夏にこの水性塗料の特性を知ると、ラッカー塗料と併用してさらにプラモの塗りが快適になりますよ。マスキングとか減るんじゃないかな?
筆塗りの不快な思いベスト10に入るのが「塗料の乗り」。薄めすぎて弾かれたり、弾かれるのが怖くて濃いめにぼてっと塗ってしまったり。これ、塗料をコントロールするよりも塗る場所のツヤをコントロールした方が失敗しません。筆塗りする場所にnippper激推しの透明サーフェイサーとも言える存在「プレミアムトップコート つや消し」を吹くんです。「つや消し」状態は表面が目に見えない細かな凹凸ができます。そこに塗料がしっかりと食い込むので、一気に塗料の乗りが良くなります! まじで劇的に塗りやすくなりますよ。
プレミアムトップコートの特徴として湿度に強いというのがあります。塗面がボソボソになりにくいです。また空気中の水分と結合して起こる「白化現象」(塗った面が白く霞んだ様になります)がもし起きても、今回の使い方はあくまで下地塗料として使用しているので、上から筆塗りしてしまえば何の問題もありません。
そしてここからが今、僕の筆塗りマイブームテクです。先に墨入れをしてしまいます。勝手に「先き墨」と読んでいます。これまでついつい自分の癖でモールドにもしっかり筆塗りしようとしていて、それが原因で厚塗りになったりしていました。
そこで先に墨を流してしまえば、塗料がモールドの表面だけに乗っていても、モールドには先に影色がしっかりと入っているので塗り残しなどが気になりません。さらにこの方法は綿棒などで墨を消した時に、表面にも薄いレイヤーがかかるので、上塗りした塗料にも下地の影響で表情が出るんです。
この「先き墨」ですが、ジャーマングレーや、ダークブラウンを流すとさらに強い陰影になります。拭き取りをあえて粗くして全体に塗料を残した状態から塗装しても面白い表情になります。完全に影色の塗料が乾燥したら、いざ上塗りです! 楽しい楽しい筆塗りの始まりだ〜。それではまたね。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)