スピットファイアのプラモデル、イギリス産はいつだってゴキゲンなのだ。

▲パッケージは何故かアメリカ陸軍航空隊所属…いや、かっちょいいですけど!

 スピットファイアとメッサーシュミットというのは、ヒコーキモケイ好きだけじゃなくても「ちょっと戦闘機の事かじった人」なら零戦の次ぐらいに出てくるレシプロ戦闘機ですよねきっと(俺調べ)。もちろんP-51マスタングだって有名だし、日本機だって隼やら紫電やらたくさんあるぞっていう話にはなりますが、スピットとメッサーは世界中の模型メーカーが今も昔もキットを出しまくってる機体だと思うんですよ。実際ボクが取り上げてる記事の中でのメッサー率の高さよ……。それに追いつこうとしてるのがスピットファイアなわけで、今回は(俺が)待ちに待った本家エアフィックスの新製品1/72スピットファイアMk.Vcの紹介です。

▲大丈夫デカールにはイギリス空軍のマーキングも……と思ったら南アフリカ空軍所属機ですけど!

 エアフィックスのスピットファイアのプラモデルは大昔からさまざまなスケールでラインナップされており、それこそプラモ黎明期から今回の最新キットまで数えきれないほどのキットが出ております。さすが英国のプラモご本家エアフィックス。今回のMk.Vcは以前出ていたMk.Vaのバリエーションキットではなく、完全新規金型。バリエーション展開も可能だったのに、フルで新規に作り起こしてきてるところにやる気をヒシヒシと感じます。

▲先日紹介したMk.Iaに比べると明らかにパーツ数が増えておるね。
▲最近のエアフィックスキット同様のパキッとした程よいスジボリが気持ちよい。
▲翼端を切り詰め低空での飛行性能を高めた「切断翼」を再現する為に主翼上面が選択パーツとしてまるっと入ってるのだ。

 因みにMk.Vは言ってしまえば「スピットの五番目」なんですが、a/b/cという記号は何なのよっていうと、武装の種類(翼の形状)を示しており、カタチごとにaウィング、cウィングという形で呼ばれております。タミヤのMk.Vbはbウィング、なので同じMk.Vでもカブってるわけじゃないのね。

 さて、キット自体は若干パーツ数が増えておるものの、1/72スケールとしては標準的な作り。上で触れたようにバリエーション展開の為のパーツがすでに仕込まれており、切断翼だけではなく排気管やエンジン下のエアフィルターの有無も選べるのだ。

▲コクピット構成が新鮮。

 他のメーカーでもこういう構造のコクピットはあるけど、胴体のパーツではなくわざわざ用意された側面の壁パーツでコクピットのモロモロを挟み込む構造となっており「うわっこれがコクピットだ!」っていう感じが強い(語彙力のなさ)。パーツ同士がゴツくて若干たくましすぎる感じもしたり塗装はタイヘンだったりするけど!

▲今回は熱帯地仕様ということで、機首の下面に大型のボークスエアフィルターが装備されてる機体となります。

 組みあがってしまえばエアフィックスとはいえ他のメーカーのスピットファイアとそこまで違いがあるとか個性が強いとかそういうわけではないのです。じゃあなんでこのエアフィックス版新規スピットファイアを待ち望んでいたのか、俺達は(みんなも待ってたと信じる)。じつは今回のスピットファイアは新製品として紹介されてから店頭に並ぶまで半年以上かかっており、いつ店頭に並ぶんだろうかというお預け状態が続いてたんですよね。しかし待てる。俺達は待てるのだ。

 ……まあ、なんでなのかよくわかんないですけど、エアフィックスが出すんだから最高にゴキゲンなものが出来上がってくるに違いないっていう確信みたいなモノはあるんですよね。アウトラインが正しいとかディテールが細かいとかそういうんじゃなくて、今回だって「正確無比なスピットファイアの模型」が出たってわけじゃないのです。Mk.Vc自体が新規金型で出るのは久しぶりなのは事実だけど、俺達は「エアフィックスの、英国産のスピットファイアの模型がほしいんだ!」ってことです。

 エアフィックスのキットは若干モッサリしていると感じる人もいるし、若干チープめな成型色が気になるって人もいると思う。でもこの成型色でヒコーキモケイが組みあがると「俺はエアフィックスのプラモデルを作ってるんだ」というハイテンションな気持ちになるし、サフを厚吹きしようが埋まる事はないだろうというスジボリも「エアフィックスさんありがとう気持ちよいですよコレ!」っていうドーパミンが溢れ出します。

▲やはり美しい。手に取り仕上げかたとかをグルグル考えながら晩酌できる。

 ……こうしてエアフィックスのスピットファイア伝説はまだまだ語り継がれていくのです。このMk.Vcの本家イギリス空軍版デカール替えバリエーションも出てほしいし、Mk.Vbも出してほしいな!とりあえず5個買って一個作ったのでまだまだ作るぞー(とりあえずとは?)。

 もしスピットファイアに興味が出てきたのでしたらまずはこの本、世界の傑作機No.102「スピットファイア」をオススメしますぞ。機体の種類だけでなく設計概念や各戦線での戦歴なども掲載されており、読み物としても資料としても一級品です。これを読んでみんなでスピットファイア作ろうぜ!

内藤あんも
内藤あんも

1977年生まれ。戦車道とスピットファイア道を行き来する模型戦士。生まれ育ちは美濃の国、今はナニワ帝国の片隅でプラモデルを作る日々でございます。