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おどろく味付け! 英国生まれのポップな零戦/エアフィックス1:72 A6M2b ZERO

 英国の老舗プラモメーカー・エアフィックスのラインナップには、零戦がいます。ふだんタミヤやハセガワのスピットファイアには何も驚かないのに、「英国メーカーの零戦」はなんだか意外に思えてわくわくするのはなぜでしょうね。まあ、ロンドンのスシ・バーと聞くとちょっと気になる……のと同じでしょうか。

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 さて、零戦が属するこのシリーズは、スピットファイアやマスタングといったスター級選手を題材に、シンプルなキット内容で揃えられています。おそらく、英国の少年少女たちが最初に手に取るひと箱になることも念頭に置かれたであろうこのシリーズ。そこにわれらが零戦が選ばれているのって、ちょっと嬉しいような気もしてきます。

 おどろくほど小さな箱から中身をひきずり出しました。パーツはくっきり深い彫刻で明るい表情。シンプル明快な構成で、説明書を読まずともどれがどの部品か分かりそうなほどです。でも今回は「A6M2b ‘Zero’」と記された英語の説明書こそチャームポイント。いつもの「零式艦上戦闘機」じゃない、‘Zero’を楽しんでいきましょう。

 わっ、あっという間に形になりました! これはしっかり零戦ですよね。
 なにより驚くべきは組み立て体験。ガツガツ進むのがめちゃくちゃ楽しいのです。合わせがバッチリなのはもちろん、各パーツの置くべき位置が驚くほど明確。くっきり深いパネルラインが刻まれた機体表面は、多少ラフにヤスリをあてても許してくれます。ここはシリーズのポップな方針を反映した、意図的なものでしょうね。ただし、プラがやわらかいので細かなパーツの折損にはご注意を。わたしはアンテナを折りました。

 できました! タフな表面彫刻のおかげで塗装も快調。塗装図がボックス裏面に印刷されているのもポップなチャームポイントですね。筑波航空隊と思われるちょっと珍しい機体選定、それにパプアニューギニアの「201st Kokuta」(原文ママ)とのキャプションが添えられていて困惑する場面もありましたが、このあたりはエキゾチックな魅力とも言えましょう。
 1:72零戦といえば、もう国内メーカーの名作たちで間に合っているし……なんて思っていましたが、このプラモはもう全く別方向からのアプローチ。一周回って新鮮な体験でした。国内メーカーの1:72零戦が研ぎ澄まされた滋味深い日本食なら、こちらはぶっとい味付けのワンプレートってとこでしょうか。

 せっかくなので、同じシリーズのスピットファイアMk.Iaとツーショット。本場英国のNo.1スターと同じフォーマットで肩を並べて誇らしげです。英国の少年少女の机上にも、こうして零戦が並んでいるのでしょうか。そしたら日本のプラモメーカー製のスピットファイア評も聞いてみたいですね。見慣れた機体の新しいプラモ体験に驚いたわたしのように、向こうも驚いているのでしょうか。

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