1/144なのにめちゃめちゃ出来ヨシ!超ミニサイズの「隠れヒトロク式プラモ」を手に入れろ。

 自衛隊の中でもタイヤと大砲のコンビネーションがスマートでかっこいい16式(ヒトロク式)のプラモですね。ずいぶん小さい。なんと1/144スケールということで、ガンプラで言うHGとかRGと同じ縮尺。メーカーはアオシマです。アオシマと言えば1/72スケールでもヒトロクをプラモにしていますから、そこでの経験値が生きてるはず。

 片側4輪のタイヤはくっついた状態でパーツになっています。これは楽して組めるように……というよりも、小さいパーツだと取り付ける角度がてんでバラバラになってしまったり、8個もあるタイヤがちゃんと地面に接地しなかったりすると悲しいからでもあります。1両組むのに10パーツしかないけど、パーツはとにかくシャッキリしていますし、立体感も抜群。

▲入刀!
▲サクサク組めて楽しい。小さいスケール特有の物足りなさを補って余りある精緻な雰囲気が嬉しいです

 車体は箱組み(上面と前後左右の板を組み合わせていく構成)ですが、それぞれの板が角で合わさるところは斜めに削ぎ落としてあります。パーツを切り取った跡をしっかりとデザインナイフで削って平らにしておけばカキンと尖ったエッジでこれ以上ないシャープな仕上がりに。パーツをしっかりと合わせた状態で流し込み接着剤をほんの少しつけてやれば、溶けたプラスチックがむにゅっと出てくることもありません。やっほー。

 できた!小さいねえ。左は1/35スケールのアニキ。塗装してもバッチリ映えそうなディテールとシャープネス、合わせ目がどこに行ったのかほとんどわからないほどの精度は2020年代ならではの嬉しい体験です。しかし1/144の16式機動戦闘車のプラモなんてありましたっけ……と思うじゃないですか。

 じつはこれ、1/144のC-2という自衛隊の輸送機のプラモにくっついてくる「貨物」なんです。説明書に「タイヤをつないでいる棒を切り離すとサスペンションが動くよ!」と書いてあるのは、この輸送機からヒトロクがドロドロ……と出てきたときの情景(ランプと呼ばれる機体後方の斜路から地面に降りる瞬間ね)を再現できるようにするためだったんですね。エライな!

▲この背を向けた箱絵、完全にMS-06Rじゃん(わかりづらいたとえ)

 アオシマの1/144飛行機模型はUS-2とC-2の各バリエーションが発売されています。1/144の航空機模型にありがちな「なんかアッサリしてんな〜」という感じがなくて、それぞれ軍用機らしいマッシヴな空気感と現代のプラモデルならではのビシッと気持ちよく組める設計が融合していて、他のメーカーのどのプラモデルにも似ていません(あえていうとズベズダの旅客機とかが近いかも!)。組むとめっちゃ楽しいので、普段1/72や1/48のプラモに親しんでいる人も絶対に体験してみたほうがいいよ。

▲しかもヒトロクが2枚入っていて最高。こんなオマケプラモがいっぱいあったら幸せだな〜

 ちなみにアオシマC-2の素晴らしい作例がスケールアヴィエーション最新号に掲載されています。「16式を買ったらC-2が付いてきた!」という人も、「C-2の機体内部ディテールがすごすぎて買ったけどまだ組んでないや!」という人も、絶対読みましょう。そんじゃまた!

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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。