

「革靴、履きます?」なんて質問してみると、最近はオフィススタイルのカジュアル化だとか在宅ワークの推奨だったりで履く機会が減った、なんて人が多いと思う。この世の中なので、私自身革靴を履く機会は随分と減った。あと10年ぶりくらいにスニーカーを手に入れたので、さらに減少。
「スニーカーがなかった頃」というのが履物文化にもあるわけで、そのときにはみんな革靴を履いてたのかなと思うわけですが、それがいつかはさておき、革靴における革質や雰囲気の良さというのは昔のものに軍配が上がることがままある。とくにアメリカの靴はそうで、フローシャイムやジョンストン&マーフィー、ネットルトン、フレンチシュライナーなどなど、現存するものから今はなきものまで非常に手の込んだ繊細なステッチワークとハリのある革の対比が面白く美しい。きっと、革靴産業そのものが盛んで盛り上がっていたんだろうなと思う。その分、お金もあったし優秀な人材も揃ってたのだろう。

プラモデルも、今よりももっと人気のある趣味だったりあるいは原型を作るだとか成形をどうするといった技術的な面はさておき、設計する人がとっても優秀だったり当時なりに技術とお金をかけてた時代があったと思うのだけど、エアフィックスのVINTAGE CLASSICSの1/72 ホーカー デモンはまさにそんな感じ。一見組み立てが難しそうな複葉機ではあるけど、組もうと思えば普通に組める。「古いキットだから」とは言えない作り。むしろ、しっかりしているのでプラモデルを作ることにコストと手間がかけられていたことがよくわかる。

少し粗さのある雰囲気は当時のモールドをどうするだとかの技術的な限界だと思うのだけど、作り上げていくと立派な複葉機の出来上がり。これに最新のデカールがペターっと乗ると過去と今の交差点みたいな素晴らしい世界が出来上がる。機体の凹凸にもしっかり追従してピカピカの発色が美しい。まるでピカピカに磨き上げられたビンテージシューズのような風合い。
プラモデルは新しかったり古かったりでいろいろ判断されますが、ここは一つ「ビンテージ感」みたいなものを古いプラモを愛するための一言として、プラモ褒めの辞書に書き入れたいなと思っています。