

「ワークブーツのソールがなぜ分厚いか考えたことはあるか?」と突然会社の先輩に言われたことがある。何を言い出したのかと思ったら「重いものを持ってみるとわかる」と倉庫から納品された大きいダンボールを持たされた。
グッと足に力を入れて踏ん張ると、何を言っているのかがよくわかった。安定感が段違いなのだ。スニーカーや革靴とは違う土台の安定感に、ハッとした顔をしている私を見て「な。わかるだろ?」という先輩は得意げだった。

アメリカのワークブーツメーカー、REDWINGのアイコンといってもいい、真っ白なトラクションソールは分厚い。柔らかさやクッション性があると言われているが、物理的なソールの厚みや足の裏が触れる中底の硬さなどが生み出す安定感が重いものを持つときの足の力の入れ方に明らかに役に立っている。とにかく硬く、馴染むまで時間のかかる革底を二重にしたダブルソールという仕上げの靴があるが、これも似たような安定感がある。こういった履き心地をタフで頼れる靴と評し、愛好家が多いのも頷けるというものだ。
アメリカの飛行機P-47 サンダーボルトは樽型の大きなボディが特徴で、パワフルなエンジンの力で飛ばしているような見た目だ。ただ、タミヤの1/48スケールのプラモデルを作ると、「どことどこが合わせ目だ?」とパーツ同士がぴったりと合うたびに細かな部分を見てしまうので、自然と飛行機の細部へ意識が向く。そうするとエンジンを中心によくまとまった美しいデザインだということがよくわかり、力を最大限に生かす飛行機だと気付かされた。

組み立て終わるか否かのところで、大量の武器を吊り下げられることと、珍しい形のロケットランチャーに気がついた。この重武装を実現できるのはエンジンと機体の大きさだからかと、重いものを持つときのブーツと同じような意味を感じ取ることができた。プラモデルを作ることで、ブーツの履き心地を思い出し、P47 サンダーボルトは「大きな飛行機」から「頼り甲斐のある飛行機」へと私の中で変わったのだった。