今日から始めるジオラマづくり/「全部入りパッケージ」でいざ出陣。

 ジオラマ作ってみたいな〜と思いながら、結局ジオラマにしたい情景を決めてそのために必要なものを揃えるということに踏み切れないオレ!なんか木の台とか買ってきて「うーん、いい大きさ!」とか言ってるだけで満足してしまい、その次のステップにどう進めばいいのか具体的に考えたことがなかったんですね。

 そこにポーンと山なりのボールが投げられてきたので、ふとキャッチしてしまいました。鉄道模型で有名なKATOの「ジオラマくん」という商品です。正直言ってこれはとても良い。このお値段でこの内容というのはカルチャースクール2回分くらいの費用を払うつもりでポンと出すべき自己投資って感じです。

 このキットにはジオラマを製作するために必要な材料や作り方がワンパッケージに収められており、完成するとおハガキほどの面積を持った春をイメージさせる彩り豊かなジオラマが完成します。ハガキ大って小さくない?と思うかもしれませんが、この窮屈なサイズだからこそ取捨選択と誇張や省略の妙味が詰まっているのだ!

 箱を開けるとフルカラー40ページの絵本と材料一式が入っています。この絵本がまたすごくサイケデリックかつ有用。子供向けというわけではなく、どんな世代でも「なるほど!ジオラマ作りたいなオイ!」という気持ちになる内容です。これは買った人しか読めないので買うのだ。あと「オレは鉄道模型興味ないもんね」とかはナシ!模型の仲間が用意してくれたキットですから、まずは手取り足取りのおもてなしを受けて、完成したら自分の好きなものを置いてみようじゃありませんか。

 ジオラマで大事なのは土台の高さ。ベターッと低いと世界の切り取り感やモノとしての存在感が弱くなりますから、模型の土台は高ければ高いほどカッコいい。本キットではレーザーカットされたMDFを積層して土台を立ち上げていくところから工作がスタートします。このスピードボンドっちゅう舶来の接着剤もなんかめちゃくちゃ乾燥が早いし、レーザーカットの精度はビンビンだし、とにかくなんだか工作がうまくなったような気がして嬉しい。プラモとは違う筋肉を使わないとジオラマって完成しないんだな!ということがわかります。

 説明書の言うとおりに土台を組み上げ、線路を敷いて橋や架線柱を設置していきます。ある程度自由度の高い雰囲気に見えますが、かなり狭い空間で地面の起伏もあらかじめ決められていますから、入っているものをすべて楽しもうとするとおのずとレイアウトが決まっていくというのがめちゃめちゃうまくできています。こう書いている自分ですら、「このジオラマの構成は、自分で選び取って作り上げているんだ!」と思えますもん。これがものすごく広い空間だったり、何パターンにも組み合わせられるような内容物だとおそらく「うまくいかなかった」という事例が発生してしまう。この狭い世界に俳句のように少ない要素を配置して、その先にドカンと広がるジオラマの世界を感じさせるというのが素晴らしいと思います。

 軽量紙粘土を盛り付けて、ひと晩放置。ハコの中に必要なものが全部入っているとなれば、夜中にアレが足りないこれを忘れてたなんてこともありませんから、まずはこれを完成させて「なるほど、ジオラマってこうやると完成するんだ」ということを身体に覚えさせてみようと思います。もう少し広い面積だとなにをすればいいんだろう、とか、戦車を置きたいときにはどんなモノを置けばいいんだろう、みたいなことがこの先に待っていたら楽しそう。ということで、今日はここまで。もちろんnippper流のあんなツールやマテリアルも盛り込んでみて、「俺のジオラマ」になるよう少し工夫してみるつもりです。またね!

▲完成編はこちら!!
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からぱた

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』http://wivern.exblog.jp の中の人。