
これは僕の息子が1歳の時、お義母さんからもらった機関車のおもちゃで遊んでいる写真です。頬を床に押し当てて、視線を思いっきり下げて、おもちゃを前後に動かして遊んでいます。誰にも教わらずともやるようになるからびっくりです。僕もそうやって遊んだ覚えがありますし、あなたも覚えがあるのではないでしょうか?視線を下げることで、そのおもちゃのスケールにおける人の大きさまで自分を疑似的に縮小することができます。
そうやって、おもちゃを見てみると、自分があたかもそのおもちゃの世界に入り込んだような感覚になるんですね(まさにVR)。大抵そんな時の子供は「しゅーーーっ!」とか「ガタンゴトン……」とか口走ってるので、没入感はさらに5割増しくらいになっているのではないでしょうか?
実は僕も、そのころの没入体験が全然抜けてないようで、未だに模型を撮影するときは下から見たアングル(あおり)で撮影することが多いです。撮影中「ごおん」とか口走ってるかもしれないですね。


そこでふと。そう言えば、レンズ越しにはあおりで模型を見て、撮りまくってるけど、実際に頬を床やテーブルにくっつけて見てないぞ!……と書きながら、大人になって頬を床やテーブルにくっつけることはそうないなと気が付いたのでした。
大人がテーブルに頬をつける時は、試験勉強でうっかり寝てしまったとき、仕事で大失敗して落ち込んだとき。そして床は……ちょっと考えたくないような非常事態……でも幼少期のあの体験をもう一度……そういうことならいっそ思い切ってやってみよう。やってみました。おうちで。
あ、これは絵的にはなかなか……もう良い大人がこんな。散々悩みまして、くまのぬいぐるみに代行してもらいました。








このような体験、多くの人がしたことあると思います。その物に自分の目線を合わせて下がってみる。テーブルの上に模型を置いて撮影している時なんかも、知らず知らずのうちにやっているんですよね。これ模型の世界だけじゃなく、物を見る時にやっても全然違く物が見えてきてとても楽しい行為です。いろんな高さの視点で物を見た後にあなたの模型を撮影すると、これまでと違った絵が出てくるかもしれませんね。早速近くにある模型を床やテーブルに置いて没入開始です!