傑作を部屋に置く/タミヤ 1/48 二式水戦

 タミヤの1/48の飛行機は「傑作機シリーズ」という完璧なネーミングが付いていてとても素敵です。なんだか作りたくなるようなネーミング、そして「傑作」というのは飛行機そのものを指すのか、キット自体を指すのか……いずれにしてもなんだか作りたい気持ちになります。しかも箱の正面に全長、全幅がしっかりと記載されているのが素晴らしい。好きです。

 色を塗って傑作機を正に傑作と言わんばかりに完成させたいところですが、あえて無塗装でゴロンと部屋に置く。私はそうしたくて二式水戦を買ったのですが、フロートと呼ばれる浮舟部分が普通の飛行機の足回りに相当する部分がシンプルで作りやすく三間飛車のような一手早い完成が特徴の素晴らしいキットでした。

 出来がったものをポンっと置いておくと思った以上に転がる姿はドラマチック。フロートがある分、高さがあったり付属の台車に置いていないので少し海上を漂う感じがありますね。私はこのとき、光と影が我が家にあることを再認識しました。窓から光が差して反対側が暗くなる。なるほど。このとき、はっきりと光と影の関係を身体が感じました。きっと次に絵を描く機会があればうまく描けるでしょう。

 タミヤの傑作機は緻密な表現も売りっぽい感じがしますが、発売からしばらく経った昔の安いキットたちは組みやすく精密さも程よい1/48の飛行機プラモデルという、良い感じに枯れた存在になったように思います。リニューアルされた飛行機たちも出てきているので、余計にそんな感じがします。

 1/48の飛行機には適度な存在感がありミニチュアというよりは鳥が部屋にいるような感覚があったり「デカっ!」と驚く楽しさがあるわけですが、それだけを味わうために、とりあえず買ってきて作ってみると楽しいです。

 特に色を塗ったりとかはせず「なんか大きな飛行機ができたわ」程度の感覚で部屋に置いてみる。そうすると私のように、光の当たり方がどうだとか影の感じがかっこいいだとか、そこに模型があることの面白さみたいなのがわかるかもしれないです。飛行機って飛ぶんだよな、なんて手で持って飛ばしてみたり写真を撮ったり、作った飛行機と他の飛行機の違いを探すように模型サイトをグルグル見回すのも、もちろん楽しいです。

クリスチ
クリスチ

1987年生まれ。デザインやったり広報やったり、店長やったりして、今は普通のサラリーマン。革靴や時計など、細かく手の込んだモノが好き。部屋に模型がなんとなく飾ってある生活を日々楽しんでいます。
Re:11colorsというブログもやっています。