ガンキャノンにウェザリング塗装を施し、男前の歴戦モビルスーツへと育て上げる「ガンプラウェザリング作戦」。(前回の記事はこちら)
雨だれや、ホコリ汚れ、ダメージなど、多くの人がイメージする汚し塗装の前段階の基本塗装で色味の変化をつけておくと模型に表情が出ます。そのひとつの手段が「フィルタリング」と言う薄い塗料のレイヤーを一枚パーツに被せる手法です。Mr.カラーでお馴染みのGSIクレオスからはフィルタリング専用の塗料「Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド」と言うものも発売されています。前回はそのフィルタ・リキッドの新色、「グレーズレッド」でガンキャノンの「赤」をフィルタリングして表情をつけてみました。
次は関節部。グレーです。僕はグレーには「紫」をよく合わせます。グレーと紫ってすごく相性が良いです。それを教えてくれたのが、ガンダム書籍の中で僕が色の教科書とも言う感じでずっと参考にしているこちらの1冊になります。
2003年までに、カトキハジメ氏が関わったマスターグレード、ハイグレードユニバーサルセンチュリー、GUNDAM FIX FIGURATIONの3つのプロダクツを中心に描いた画稿や、カトキハジメ氏が監修し、モデラーが作り上げたトライアルモデルなどが多数収録されています。各モビルスーツの色がとにかくカッコよくて、僕は当時20歳でこの本を手にして、ひっくり返っていました。
と、なんだか難しそうな感じでお話をしていますが、この本の中で僕が感じた「グレー+紫のかっこよさ」を取り入れて、実際に自分でやってみよう!と言うのが今回のガンプラウェザリング作戦です。模型誌や資料本ってそのためにもありますもんね。では僕のガンキャノンのグレーに紫のフィルターをかけてみようと思います!使用するのはGSIクレオスの「Mr.ウェザリングカラー フィルタ・リキッド レイヤーバイオレット」です。
リンクはブルーですが、リンク内で色を選択できるので、是非チェックしてください。
全く難しく無いです。フィルタ・リキッドのレイヤーバイオレットを塗って、綿棒で拭き取るだけ。それだけでグレーに紫のレイヤーが加わります。
汚し塗装をしてしまうと、濃い色やテクスチャ系の塗料が乗り、ベース色に変化を与えることが難しくなります。ですのでグラデーション塗装や、フィルタリングと言った塗装は「ウェザリング塗装の下準備」として行っておきます。ですのでこの状態は写真のRAWデータのようにまだパッサパサです。このグラデーションやフィルタリングがこれからのウェザリングしたときにすごく効いてきますよ〜。これから一番楽しい「ウェザリング塗装」に行ってきま〜す。それでは、アディオス!!
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)