
圧倒的な穂先のまとまりと発色でメタリック塗装の敷居を下げてくれた「金の穂/銀の穂」、異次元の芯の細さでプラモの表現の幅を広げてくれた「orenz0.2」と、ぺんてるの製品をサーチしているワタクシですが、「そんならこれはどうなんだ?」と試してみたくなったのがネオセーブルの0号。定価はなんと税込220円です。率直に言って激安。
筆ペン界を牽引するぺんてるが手掛ける絵筆の性能、見せてもらいましょう。

3本実際に手に取ってみると、0号(穂先の径約3.0mm/長さ約13.0mm)のものがものすごくプラモの塗装向きっぽい。毛質も筆ペンのものに近い感触があります。ぺんてるさんに聞いてみたところ、同社製の筆ペン同様、先端が細くなるよう加工した合成毛で作られており、穂先がカチッと尖ってまとまるように加工されているんだとか。えらい。

こちらは水彩絵の具(およびポスターカラーやアクリル系えのぐ)用にチューニングされた筆だということなので、水性塗料(今回はシタデルカラー)で試してみることにします。(水性塗料以外の用途はメーカーとしては推奨していません)。


いきなり平筆を出したのは、丸筆の穂先のまとまりが良すぎてベタ塗りしていると大変時間がかかると判断したため。平筆14号は毛幅が13mmもあり、コシも含みも抜群なのでガンガン塗れます。かなり根元の方までしっかりと水を吸うので、水性塗料(シタデル、ファレホetc.……)を使うときはよーく絞ってから使わないと、思ったよりも塗料がシャバい感じになるので要注意。
だいたい塗れたら、面相筆として運用できそうな丸筆0号の登場です。


なんとなく予想していたのですが(だからわざわざ丸筆0号を手に入れてこの記事を書こうと思っていたんですが)、ぺんてるの筆、やっぱりめっちゃイイです。毛先がカキンとまとまり、含みもよく、合成毛ならではの強めのコシ(金の穂/銀の穂や通常の筆ペンよりはちょっと硬め)が自分の塗り方には大フィット。塗料を継がなくてもホイホイ塗り進められますし、狙ったとおりに動いてくれる!
弘法筆を選ばずとか言いますが、私は普段超絶筆を選ぶタイプなのでタミヤの「モデリングブラシPRO II」(天然毛のコリンスキーセーブルなので1000円以上する)を愛用しています。どっこい、220円でこの面相筆が手に入るのは正直目玉が飛び出すくらいの衝撃。もちろん「1/35のフィギュアの目玉を塗る」とかになるとより穂先の小さい筆が必要になりますが、スケールモデルやキャラクターモデルの部分塗装をプルプルしながら苦戦していた人ならば、この筆のハンドリングの良さには必ず驚くはずです。

ちなみにラッカー塗料も少し塗ってみましたが、溶剤で筆を洗っても穂先がメロメロになったりはしなかったのでツールクリーナーなどでハードに洗浄しなければ運用はできそう。ちょっとこの辺はロングタームでテストする必要がありそうです。
たった220円で「使いやすい面相筆」と言える性能が手に入る事実。ちょこっと塗りたいときに手元に置いておくと、筆塗りもおっくうではなくなるはずです。みなさんも、ぜひ。
追記/いま知ったんですが、HJで活躍しているモデラー、セイラマスオさんもこの筆を愛用しているとのこと。そりゃあ使い勝手イイわけですよ……。
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