
プラモのディテールを引き締めるテクとして広く知られる「スミ入れ」。エナメル系塗料や油彩、専用の水性/油性ペンなどが使われますが、いにしえのSF映画でも使われるパネルライン描きの由緒正しいアイテムとして、シャープペンシルがあります。
で、シャープペンシルというとφ0.5mm芯がメジャーですが、今日ぺんてるさんに紹介してもらって試したのはφ0.2mm芯でも折れずにガンガン書けるスゴい奴、その名も「オレンズ」シリーズです。

φ0.2mm芯は当然太いものより折れやすいのですが、可動式パイプが芯をガッチリホールド。さらにパイプ先端は切りっぱなしではなくラウンドした形状に加工されているので、紙に書くときもパイプのエッジがひっかからずに滑らかに書けます。この機構は一回ノックすればパイプが完全に引っ込むまで書き続けられるというメリットにも繋がっているんだとか。

私が「シャープペンシルでのスミ入れ」を多用しているのは、繊細なスジボリが入っているスケールモデル。とくに飛行機です。スジボリの中が黒々としているとスケール感が損なわれることがありますが、シャーペンだと真っ黒にならず、エッジがキラリと光って薄い金属板の雰囲気が強調されるのですな。

ものすごく細いスジボリにも芯がしっかりとハマって、「スミ」というよりもスジボリそのものの質感を変えることができました。現用のジェット戦闘機とかでもスミ入れよりリアルに見えることが多いので、これはマジでオススメのテクです。
そしてφ0.2mm芯の本領を発揮するのがSFモデル!スター・ウォーズを始め、多くのSF映画やドラマに登場する撮影用プロップでは巨大感を演出するためにたくさんのパネルラインが入っています。とは言えこれを真面目に彫っているとすごく大変なので、シャーペンや鉛筆で実際に線を描いてしまうという手法がしばしば採用されます(ただ描いた線でも、ヒキで見れば充分リアルなのだ!)。ここはひとつ、ILMのスタッフになったつもりでスター・デストロイヤーの表面にパネルラインを追加してみましょう。


「細いパネルラインに芯が入る」ということだけでなく、「プラモに入っているスジボリと同じ太さの線がらくらく引ける!」というのはφ0.2mmの芯だからこその表現。完成した模型にスジボリを足してスミ入れして……というのはちょっと億劫ですが、シャーペンならサッと描いて、失敗したら消しゴムや濡らした綿棒で修正できるというのが最高なのです。

もちろん、ガンプラを始めとしたキャラクターモデルのスミ入れにも転用可能。パネルラインが真っ黒になることもなく、自然な影色を追加することができますな。
筆記用具としても、プラモのパネルラインを引き締めるアイテムとしても有能なぺんてるの「オレンズ」。日本で唯一のφ0.2mmという細密な線を味方にして、あなたのプラモをシャープにメイクアップしてください。
※本製品は筆記具です。目的外の用途については、あくまでもご自身の判断と責任でご利用ください。