
どうも、わりと木目塗装に自信のあるからぱたです。みなさんはプラモを塗っていて「これ、もともとプラスチックなのにオレのおかげでまもなく金属じゃん」とか「もともとプラスチックだったはずなのに、ワシの天才的塗装でこれほとんど布じゃん」みたいになると嬉しくないですか。オレは嬉しい。そしてなによりめちゃくちゃテンション上がるのが、「木」です。木というのはオーガニック。大地。プラスチックという石油の成れの果てが、自分の筆一本で天然素材の風合いに変化してしまうのだから楽しくないわけがないですね。もともと石油は木だから……みたいな話はこのさい置いておきましょう。
昨日UPした屋形船の電飾工作はこの記事の前フリ。じつはこのプラモ、「木に見える塗装」が誰でも瞬間的にできる仕掛けがされているので、「生まれて初めて塗料を手にするぜ……」という人にもマジで試してみてもらいたいです。いくぞ!

塗装しろ!塗料は最低6本用意しろ!という威勢のいい説明書ですが、私は思った。そもそもキミ、木みたいな色してんじゃん。




なんのディテールもない真っ平らなところに木目を描いてプラスチックを木に見せるというのはテクニックの有無で差がついてしまいますが、こうやって木目がすでに彫刻されているなら、下地もなにも塗装せずにその彫刻を強調すれば木に見えるということ。そこで何を用意すればいいかと言うと……。

こいつは「ウェザリングカラー」という名前の塗料ですが、別にウェザリング(汚し塗装)に使わなくても良い。シャバシャバのスープみたいに溶かれた油絵の具系の茶色を戦車やガンダムに塗れば土とかドロとかサビみたいに見えることもあるよ、というアイテム。今回はこれを木目が彫刻された表面に塗りたくることで劇的ビフォーアフターしていこうという魂胆です。

楽しい。マジで楽しいです。筆でニスを塗るような感覚で、プラスチックの表面をバシャーっと濡らしていくと、みるみるうちに木目(凹んだところ)に茶色が溜まっていきます。乾きが遅い塗料なので、塗りたくっていくうちに持つところがなくなっていくのだけ注意。なんか適当な持ち手を用意しましょう。
で、生乾きのうちにキムワイプ(ティッシュだとケバが残りがちなので気をつけれ)で拭きます。全体に薄く茶色のフィルターがかかり、凹んだところには濃い茶色が残って明度差がクッキリ出てくるのが超楽しい。







ちなみにこのプラモ、スケールは1/30と書いてあるのですが、どう見ても1/35のおじさんが座れるほど室内が大きくないため1/50くらいの感覚のほうが合っていそうな気がします。が、そんなことはどうでもいい!とにかくたった1色用意して組み上げた後にウワーっと茶色くしてフキフキすれば誰でも「え、オレ天才か!? 前世は宮大工か?」と自己肯定感がストップ高。SNSに上げれば「これは木ですね」と最大限の褒め言葉が無限に飛んでくること間違いなし。この「プラスチックを木にする」というのは実際にやってみると神になったような不思議な高揚感がありますので、いますぐにやりましょう。
みなさんも、ぜひ。
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