

僕や水性塗料をメインに使用してプラモデルを楽しく塗装しているモデラー、ホビージャパンの編集者さんと一緒に、国内で購入しやすい6大水性塗料のエントリーブックを作りました。その名も「はじめての水性塗料の教科書-キャラクタープラモ編-」です。水性ホビーカラー、アクリジョン、タミヤアクリル塗料、ファレホ、シタデルカラー、アクリルガッシュの基礎知識、筆塗り&エアブラシ塗装のポイントを多数の使用実例を交えて紹介しています。


模型用塗料の主流は現在もラッカー塗料。しかし昨今は匂いもマイルドで環境的にも優しい「水性塗料」が注目を集めています。それはメーカーの努力で水性塗料の性能がしっかりと向上したからにあります。その現在の水性塗料の特性を知るために、まずは押さえて欲しい「7つのポイント紹介」から本書はスタート。水性塗料の使い方はラッカー塗料とは少々異なります。そのポイントさえ押さえてしまえば、ガンガン楽しく塗装できますよ。

本書では各塗料ごとに筆塗りとエアブラシ塗装のポイントを詳細に解説。筆塗りの中でぜひ一度試して欲しいのが「清水式簡単フィニッシュ」です。これはプラスチックの色を「一層目の下地色」と解釈し、プラスチックの色より一段明るい色で筆のタッチを細かく加えて塗っていく方法です。写真のシャアザクの濃い赤色・ピンクはプラの色で、明るい赤とピンクは筆先でちょんちょんと突くようにして塗った色になります。この方法は初めて塗装する人、環境的に缶スプレーやエアブラシを使った吹き付け塗装ができない人にはもってこいの方法です。ぜひ記事を読んで手を動かし、「この手数でこんなにかっこよくなるんだ!」という体験をして欲しいです。

表紙にもなっているエントリーグレードガンダムはアクリジョンのエアブラシ塗装仕上げ。GSIクレオスが発売している「水で完全に溶けるエマルジョン系水性塗料」がアクリジョンです。こちらは塗料周辺のマテリアルである「薄め液」や「リターダー」が改良されて、登場当時より格段に塗りやすくなりました。水性塗料のなかでも「塗料とマテリアルを組み合わせるポイントが大きく異なる」のがアクリジョンの特徴。うすめ液やリターダーを使う時のコツを、作例を塗りながらご紹介しています。


本書のタイトルに「はじめての」とある通り、各塗料の「基本的な使い方」を最も重視しています。そのためHow toページでは派手な裏技のようなものは、ほとんど行っていません。各塗料の基本的性能や使い方、利点などをまとめていますので、あなたが塗ってみたい塗料と模型、本書を用意してまずはその通りに塗ってみてください。

で、裏技的なものは巻末にまとめています。特に、水性塗料はラッカー塗料と併用することでさらに塗装が快適になるのです。部分的にラッカー塗料を使う、部分的に水性塗料を使うという切り替えは、これからのプラモ塗装の定番になると思っています。話題のガンプラ「ジークアクス」も、ラッカー塗料と水性塗料を併用するととっても塗りやすくなりますよ。そのヒントが巻末に収録されていますので、ぜひ読んでください。

こちらは僕が水性塗料で塗った模型たち。これらの経験を本書にフィードバックしています。僕自身家族ができたことがきっかけで、メインに使用する塗料を水性塗料に切り替えました。かつての僕のように、匂いや家庭環境のことで塗装したいけどできない……という方にはぜひ手に取って欲しいです。「プラモの楽しさのひとつである「塗装」を多くの人が楽しめますように」と願いを込めて、本書を送り出します。水性塗料塗装の楽しさをぜひ体感してください。