モデラーの特権! 「居酒屋のプラモ」を眺めながら自宅で晩酌。

 なかなか外にお酒を飲みに行けない日々が続き、家で飲む機会が増えました。なんとかして家飲みを楽しくできないかと居酒屋っぽいメニューを作ったり、自宅のテーブルを居酒屋っぽい雰囲気にしてみたりと試行錯誤の日々です。

 ある日、仕事帰りに行きつけのおもちゃ屋さんに行くと懐かしいプラモデルが入荷されていました。かつて河合商会という模型メーカーが販売していた「風物詩シリーズ」というプラモデルで、現在はマイクロエースが引き継ぎ、再販されています。

 その中のマイクロエース 1/60 風物詩シリーズ居酒屋を衝動買いしてしまいました。

 兵器が主流のプラモ界で、弾もミサイルも撃てず装甲もない、ただ酒と肴が出てくるお店のプラモデルもあるんです。レジに持っていくと店員さんも「癒されますよね、これ」と言っていました。

 パッケージの側面には居酒屋の文化史が書かれています。戦艦や戦闘機のパッケージに兵器の来歴や性能が書かれていることはありますが、こんなところで歴史の教科書には乗らないようなタメになる話に触れることができ、それだけでも嬉しくなっちゃいます。

 中身はランナーが3枚と、シールなどのアクセサリー、そして小袋に入った柳の木です。もしこの小袋を持って歩いているときに職務質問に会い、「いや、これは居酒屋のプラモデルの付属パーツでして…」とお巡りさんに説明しても分かってもらえるだろうか…といらぬ心配をしてしまいました。このあたりは鉄道模型の情景アクセサリーも販売していた河合商会のスピリットを感じられます。

 木材色のランナーが2枚に、黒色のランナーが1枚です。外壁には木目も彫刻されていて、シャープな造形です。

 14番のパーツは一本ずつに分割された箸です。全体的に大らかなパーツ構成で細かいパーツも少ないのですが、このパーツだけは異常に細かく分割されており説明書で見たときに目を疑いました。並々ならぬこだわりを感じます。

 黒いランナーにはタヌキの置物もしっかりしっかり再現されています。大事な部分も立派に再現されており、これは繁盛しそうです。

 組み立てていくと軽めに再現された調理場とテーブルが室内に現れます。先ほどの箸も箸立てに収まりました。組んでみると建物は思ったよりも薄く、舞台の書き割りのような大胆なアレンジになっています。

 塗装も進めていき、タヌキの置物も塗りました(カワイイ!)。ピンセットでつままなければいけない大きさのタヌキの置物を筆で塗る経験を一生のうちに何度できるでしょうか。ありがたい経験です。

 そして建物や付属パーツも缶スプレーでビャッと塗装したあとにウォッシング(希釈した塗料を全体になじませ陰影をはっきりさせる技法)やドライブラシ(ほとんど乾いた塗料を筆でこすりつけエッジを目立たせる技法)でひなびた雰囲気を醸し出してやり、完成です。

 完成した嬉しさからプラモデルと一緒に晩酌をしてみました。かまぼこ(私の地元の特産です!)を肴にしつつプラデルを眺め、日本酒を一杯いただきます。青々とした柳と日本酒のパッケージの雰囲気がマッチし、非常に良い気分です。

 箱の側面には「風物詩シリーズ」の他製品の紹介もあります。そのまま組んでも改造しても、はたまた情景に組み込んでも楽しそうなラインナップにワクワクします。

 今回は仕事が休みの日に昼間から製作を開始して、組み立てて塗装まで済ませても晩酌までに完成することができました。パーツ数も多くなく、そこはかとない大らかさを感じるシリーズです。いろんな風物詩シリーズを並べて飲んだり、蕎麦を食べたりうなぎを食べたりしたいなあ、とほろ酔いの頭で考えながらワクワクしているところです。

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@cfueloil

1991年生まれ。山口県の小さな漁港出身。大きな港に就職し大きな船を見ているうちに船の模型が作りたくなり、フルスクラッチも始めた普通の会社員。