労働にむせび泣く男、ハイパーアジアです。私が仕事帰りにたまにふらっと寄る地元のホームセンター、ジョイフル本田土浦店ではプラモデルを取り扱っています。カーモデルやバイクモデルが陳列してある棚に、ひとつだけロボットが置いてあるんですよ。それがこれ。
箱絵がいい。逆光気味に上半身だけ描くことで巨大感が強調されていますね。買う。こんな箱絵の様にプラモを仕上げたいとシンプルに思ったんです。仕事に疲れた私の心を癒やすのはコイツしかない、砂塵にまみれた心にウェザリングは逆説的に効くハズ、と予感めいた確信を得たのでした。
ということで、今回のテーマはウェザリングです。もともとの意味である「風化」を意識して、朽ちる手前のロボット兵を表現していきますよ。私が朽ちる前に。
そのままでも自立しますが、より安定させる為に接着してしまいます。塗り分けする必要がほとんど無い上に、ウェザリングを楽しむのには最適なサイズ感です。
タミヤスプレーのシルバーリーフを全体に吹いたら、目のパーツはnippperに代々伝わる秘法、金マッキーで塗ります。
新造鋳鉄のロボっぽくなったかな?……その後よくよく考えるとロボット兵は金属の設定ではなかったことに気付く。バルス!まぁいい、上司やお客がなんと言おうと俺のロボット兵は金属なんだよ。オイルとかも漏れるし、腐食もするだろう。というわけでここからウェザリング編スタート。
ここで筆者イチオシの塗料、シタデルカラーのタイファスコロージョンの登場。とにかく何でも錆びたようになるスゴいやつだ。茶色い液体を筆で塗りたくろう。
筆へのダメージも半端じゃないので、安い筆を使おう。もしくは使い捨ての筆がベストですね。
いいねいいね。仕事では誰も褒めてくれないので、ここで自己肯定感を高めていきます。これで終わりかな?
お気に入りの塗料、シタデルドライのライザラストで全体的にドライブラシ。アカサビが更に進行。
今度はクレオスのウェザリングカラー、フェイスグリーンの原液をジャバラのスキマに流し込む。キャップに同社の接着剤用筆(別売)をつけると便利。
鉄道模型でおなじみKATOから販売されている「草はらスターターセット」と木工用ボンドを用意。「しげしげふかゆき」ボトル?いいえ、それは「はんもしんせつ」ボトルです。これがなかなかの優れもの。
あーイイっすね!自画自賛しよう。カタチはシンプルですが、表面の情報量の多さによって深みがでたんじゃないでしょうか。満足です。これで月曜からの仕事も頑張れそうっす。
プラモデル作りに必要なのは技術やセンスではありません。道具とその使い方を知っているかどうかです。ニッパーってどうやって使うの?接着剤ってどうやって使うの?という疑問をクリアするところから始まり、その知識、体験が積み重なり引き出しが増えることで、作品の世界観を広げるアイデアの源となります。SNS上で投稿される上手いモデラーの模型はいきなり🚀超絶作品が出来上がってるように見えますが、ほとんどが簡単な作業の積み重ねで出来たものです。特にウェザリングはキレイに塗装する必要がないので、適切な道具さえ使えば大体成功します。
そして最後に、道具は使わなくても手元に置いておけばいつか「お、あれが使えるかな?」といったヒラメキが生まれるきっかけになります。なので道具、気になったら「買い」がオススメです。買い物はストレス発散にもなりますからね。
セールスマン的に言うと「ココロのスキマ、お埋めします」というやつです。あれ?駄目なやつじゃん!それでは。
■ファインモールド 天空の城ラピュタ ロボット兵 園丁Ver. FG5 1/20スケールプラモデル
■KATO 繁茂 (はんも)・深雪 (しんせつ)ボトル 24-406
1988年生まれ。茨城県在住の会社員。典型的な出戻りモデラー。おたくなパロディと麻雀と70’sソウルが大好き。