週末の模型ライフが楽しくなるプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、接着剤とニッパーがあれば30分で超かっこいい名シーンが爆誕するロボットプラモ「PLAMAX 太陽の牙ダグラム 朽ちダグラム」をご紹介します。成型色が異なる2種「ラスト」と「アイアン」というラインナップになっています。サビと鉄はロボットプラモと超仲良しなので、組み立てるだけでかっこいい雰囲気を味わえます。
両手両足を組んでグニグニと動かすアクションプラモではなく、ポーズ固定のプラモです。パーツを接着式にすることにより、内部のピン設計などから解放され、より自由が効いた造形と分割を実現しています。名シーンをバシッときめて設計されているので、可動させるプラモよりも明らかにかっこいいポーズを、組んだ人全員が手に入れることができます。
プラモ、完成品トイの世界でも圧倒的に動くものが多くなった現在の世の中に、一見ネガティブに見える「動かない」と言うことを最大限に活かしたプラモは、数々の傑作スタチューを送り出してきたフィギュアメーカーであるマックスファクトリーだからこそ、センス良くまとめ上げられたと言えます。
ロボットのプラモを思う存分楽しんでいた頃、僕は「流し込み接着剤」という物に触る機会がありませんでした。そして艦船模型と出会った時に、この接着剤と初めて出会ったのです。あまりに簡単でキレイに接着できた衝撃で「もっともっと様々なプラモのパーツを貼りたい!!」と思ったものです。
ロボットプラモを愛する人のなかには、「スケールモデルはちょっと……」という人がいるかもしれません。でもこのシリーズなら安心ですね。そしてこのプラモのパーツを接着剤で貼ることができれば、明日から戦車でも飛行機でも、艦船模型でもあなたのプラモのテリトリーになります。
ロボットプラモの中では最強の花金プラモと言って良いと思います。組みやすいだけじゃなく、あの名場面を見事に立体で表現していて、満足感も得られます。まさに究極のウィークエンドロボットプラモです。さらに、このプラモはシリーズ化が決定。すでに『装甲騎兵ボトムズ』のスコープドッグ2種が予約受付中。そして先日の静岡ホビーショーでは、今後発売予定アイテムの原型もドーンと展示されました。
新たなロボットプラモシーンの狼煙は上がりました!! まずはこの朽ちダグラムを作ってこのシリーズの醍醐味を体感してください!!! 最高に良い意味で朽ちられる週末をお約束します。
1983年生まれ。模型雑誌編集や営業を経て、様々な世界とリンクする模型の楽しみ方にのめり込む。プラモと日常を結びつけるアプローチで模型のある生活を提案する。ブログ/フミテシログ(http://sidelovenext.jp/)