
週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週はタミヤの戦車模型「1/35 ミリタリーミニチュア」シリーズ(以下MM)の最新作、「No.394 ドイツRSO/01 多用途牽引車」をご紹介します。カッコ可愛いこの見た目、間違いなくMMシリーズのアイドル的存在になれるキャッチーな車両と言えると思います。プラモの構成も最高なので、ぜひ作ってください。早速プラモを見て行きましょう!

MMシリーズには数多くの勇ましい戦車や装甲車がいますが、このようなかっこよさと可愛らしさを両立した車両もラインナップされています。新たに加わったこのRSO/01は、第二次世界大戦においてドイツとソビエトが激戦を繰り広げた「東部戦線」に向けて送り出された車両。秋から冬にかけての雨や雪により、人や車両、馬の足までをも奪うほどの過酷な地面環境に対応するために開発されました。「RSO」という言葉もドイツ語で「東部戦線装軌式牽引車」を意味します。

出来上がると手のひらに乗るくらいの車両ですが、本キットは荷台に幌を展開した状態と骨組みのみの状態を選択可能な仕様となっているので、見た目よりもパーツ数はみっちり入っています(写真は先日開催された、全日本模型ホビーショーで展示された様子)。

中央にあるのが骨組みのみの状態。こちらもシンプルなかっこよさがあります。ふたつ買って並べたくなりますね〜〜。


タミヤのディテールを思いっきり味わいたいなら幌がおすすめ。まるで先ほどの骨組みが中に入っているような素晴らしいシワが表現されています。

しかも内側に非常に大きなのり代が用意されています。位置がズレない、しかもしっかりと接着できると、まさに至れり尽くせりなのです。

荷台のもう一つの主役である底板のディテールも最高。プラですが「木」にしか見えません。このパーツにダークブラウンでスミ入れしたら、まさに木に化ける。そんな素晴らしいディテールが刻まれています。

RSOの特徴であり、東部戦線の過酷な地面環境を踏破するための足回り。こちらは細部まで実感たっぷりに表現されています。

アイドラーホイールやドライブスプロケットの内側の超細かいギザギザなんて、完成したらほとんど見えません。こういうところにも、作っている人が楽しめる要素を掘り込んでくれているので、ちょっと単調になりがちなホイール製作も、ルンルンで楽しめます。

プラ製の部分分割履帯は、初めて作る人にはちょっとハードルになる部分。しかしこのように転輪に、転輪を取り付けるための起点となる小さな軸を用意して、取り付けやすいようにしています。

この軸の形状と同じ穴が履帯に用意されているので、その通り嵌めれば、履帯接着の第1歩は完了! はじめの一歩が決まれば、あとは説明書の通りに貼り合わせていくだけで、綺麗に仕上がります。両方合わせて15分ほどで組み上がりました。


空冷V型8気筒のガソリンエンジンも再現されています。組み立てると、プロペラシャフトで車体後部のディファレンシャルに動力を伝達している方式が見て取れます。また燃料タンクのディテールもとてもかっこいいので、ぜひ組み立て時にじっくりと見てほしいです。

そしてこのエンジンやシャシー部分は「ランナー1枚」で完成します(ランナーとはパーツがつながった枠のこと)。1枚のランナーからパーツを切り出し続けるので、その分あっという間に形になります。様々なランナーを反復横跳びすることなく、1枚のランナーをジョギングするように走り抜けられるのです。考えられたパーツの配置による組み立てやすさを、ぜひ体感してください。

シートの薄い布のシワも素敵! このシートをフレームから外すと、簡単なハンモックが作れたようです。そんなこともわかる、ペラぺラ感が伝わってくるパーツです。

そして室内パーツをエンジンの上に被せます。ここが接着剤を使わなくても、素晴らしいほどシンデレラフィット。組んでから塗りたい人への配慮をしてくれたのかな? と思わず思ってしまいます。

車のようなデザインでも、装起式車両であることを感じさせてくれる2本のステアリングレバー。RSOのキットは車内も非常に凝った作りになっています。

付属するフィギュアも、このステアリングレバーとバチピタ。レバーを握った瞬間は、フィギュアと車両が繋がる、まさに人馬一体の儀式と言えましょう。


牽引もできる車両なので、車両後部の牽引部には、別売りの「5cm対戦車砲 Pak38」などを連結することも可能。RSOの情景作りも楽しめます。

悪路での走破性を高めるスノートラックも本キットの特徴的なパーツです。こちらは切り出すだけで車体側面に装着できるように、まとまった形状で成型されています。全日本模型ホビーショーで聞いたのですが、こちらカットすることで、足回りにも装着できるそうです。

おそよ3時間で完成!! 全ての部位に面白い工夫があって、常に驚きの連続。小さな車両の中に、戦車模型製作の楽しいアイディアがてんこ盛りです。

しかも、嵌合があまりにも素晴らしいので、先ほどの組み上がった状態から、ここまでバラせます。完成後に接着できるので、「運転席は組みながら塗るか〜」とか考えなくていいです。どんどん形にして行きましょう!

塗料も万全! タミヤから混色無しでカッコよく塗れる色が揃っています。塗装にもチャレンジしてみようと思わせてくれますよ。

窓の塗り分けも怖くない! カット済みの専用のマスキングテープが同梱されています。これを窓に貼っておけば、安心です。
組む楽しみ、そしてその先の塗装へも導いてくれる。RSO/01。まさにプラモデル製作の様々な道を一緒に走破してくれるであろう、最高のキットです。ぜひこの週末楽しんでください。それでは!