
週末の模型ライフが楽しくなっちゃうプラモを、フミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は、グッドスマイルカンパニーの「MODEROID」から、プロモデラー・NAOKIによる模型発信のオリジナルコンテンツ『ティタノマキア』に登場する「ヴェクトール」をご紹介します。まずはこのブルーを見てください。とってもいい色でしょう! この姿、塗装せずに組み立てたものなんですよ。


エメラルドグリーンにも見えるブルーと、白をたっぷり混ぜたような淡いグリーン。この2色がとにかく最高。ランナーのまま並べても美しくて、「この色のロボットを早く組みたい!」とニッパーを握る手にも力が入ります。プラモを作りたくなる理由って、こういう色との出会いでもいいんですよね。

しかもこの色、きれいだな〜と眺めているだけではもったいない。箱には組み立て説明書のほかに、機体解説やフォトストーリーを掲載した冊子が入っています。これを読むと、目の前のパーツがぐっと違って見えてくるんです。
ヴェクトールが纏うこの色は、作中のフェイエトール帝国軍の制式採用色。機体解説ではロビンズエッグブルーとされ、戦場では帝国軍の機体を象徴する色として、恐れとともに「インペリアルブルー」と呼ばれているそうです。僕が惹かれた色が、この世界では強い帝国軍の存在を知らせる色でもある。そう知ると、この成型色のまま完成させたい気持ちがますます強くなります。


色に惹かれて組み始めると、今度はパーツの造形に見入ってしまいます。『ティタノマキア』を手がけるのは、トップモデラーとしてもおなじみのNAOKIさん。そのディテールセンスをたっぷり堪能できるのが、機体を支えるフレームです。
ティタノマキアのキットで僕が好きなのは、大きな塊のパーツに、細かなディテールをみっちりと刻んでいく構成。ひとつのパーツを手に取っただけでも、段差や溝、機械らしい形が次々と目に飛び込んできます。それを組み合わせることで、さらに奥行きのあるメカができあがる。組む前も、組んでいる途中も、見どころがあるんです。


メインのブルーと淡いグリーンに、フレームのグレー、関節のゴールド。組み立てることでそれぞれの色が所定の位置に収まり、機体のカラーリングがほぼできあがります。さらに、細かなセンサー部分は塗装済み。小さなオレンジが最初からピシッと入っているのがうれしい! ここが決まっているだけで、組み上がったときの満足感が違います。

そして僕が、ティタノマキアをはじめとするMODEROIDのキットで毎度楽しみにしているのが「手首」。ヴェクトールも本当にいい。四角い指でも、丸い棒を並べたような指でもない、絶妙な半丸の形をしています。丸みのある装甲と、鋭く伸びるパーツが同居したヴェクトール。その姿に、この指の形がすごく馴染むんです。小さなパーツですが、全身のかっこよさを支えている大切なところです。


小さなパーツといえば、この人も忘れてはいけません。機体と同じ1/48スケールのパイロットフィギュア。僕はこのパーツを「ティタノアニキ」と呼んでいます。
機体の隣に立たせれば、ロボットがどれくらい大きいのかを想像できる。コクピットに座ってもらえば、「こんな姿勢で操縦するんだ!」と、機械の中に人がいる実感が湧いてきます。巨大なロボットと僕らをつないでくれる、小さくても頼れるアニキです。


こうして組み上がった姿は、後ろから眺めてもかっこいい! きれいなインペリアルブルーの装甲と、その隙間から見えるフレーム。それぞれの形と色がお互いを引き立てています。塗らずにここまで楽しめると、いろんな角度から眺めたり、ポーズを変えたりする時間もたっぷり欲しくなっちゃいますね。


さらに、組み終わったからといって、ランナーを片付けるのはちょっと待った! 共通ランナーに含まれるパーツの中には、ヴェクトールの組み立てでは使用しないものもあります。でも、これもなかなかいい形をしているんです。付属のジョイントと一緒に眺めていると、「これをどこかに付けたらどうだろう?」と想像が膨らみます。
自分だけの機体を作ることも、ティタノマキアの楽しみのひとつ。ヴェクトールは設定上も、さまざまな装備によって用途に合わせた姿へと変わる、汎用性の高い機体です。好きなパーツを合わせてみたくなる気持ちを、機体の設定まで後押ししてくれる。これは遊びたくなるでしょう!

その楽しさをすぐに味わえるのが、付属武器の「オルタレッジ」。中央のユニットを境に、前側と後ろ側のパーツを好みの組み合わせにできるんです。長くしてみたり、短くまとめたり。武器の形が変わるだけで、持たせた機体の雰囲気まで変わって見えるのが面白い。パーツを机に広げているだけで、カスタマイズ魂が爆発します。

最初は「この色、いいな」で手に取ったヴェクトール。組んで造形に惚れ込み、冊子を読んで色にも愛着が湧いて、気づけば似合う武器まで考えている。完成したころには、すっかり自分の愛機です。
今週末は、この美しいインペリアルブルーをそのまま楽しんでください。塗らずにかっこよく仕上がったぶん、余った時間で武器をひと組み替え。……あれ、こっちもいいな。もうひと組み替え。どうやらヴェクトール、完成してからも週末を離してくれそうにありませんな〜〜。ぜひ本キットで最高の週末をお過ごしください。