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【レビュー】まさに、こんなロボットプラモが欲しかった!/グッスマのMODEROID SIDE:CC

 プラモデルの面白さって、パーツを切る、削る、貼るという基本的な動作にもあるし、塗る、改造するといった行為によってどんどん広がります。しかし、ロボットプラモとなると最近ではパーツ数を増やして設定通りの色分けを再現し、組むのはちょっと時間がかかるけどそのスタイルや仕上がりはほぼ完璧〜というものがほとんど。そんななか、パーツ数は少なめ、単色のプラスチック、組み上がってから「さてここからどうしようかな!」という遊びの余地を感じさせてくれる絶好調なロボットプラモが誕生しました。MODEROID SIDE:CC(コンバットクレイドル)というシリーズです。

 このロボットの出自はプロモデラーのNAOKI氏によるオリジナルコンテンツ、『ティタノマキア』の世界。ガンプラはスケールごとにPG/MG/HGと大きさや全体のパーツ数が変わるのに対し、ティタノマキアで展開されているロボットのプラモデルは全高180mmクラスのSIDE:GR、全高120mmクラスのSIDE:R、そして新しく発売された全高100mmクラス、エントリーモデルに位置づけられたSIDE:CCまで「全部同じ1/48スケールなんですよ」という設定になっています。

 「パーツの細かさでグレードを分ける」「縮尺が違うから完成時の大きさも違う」というロボットプラモのお約束をあえて逆手に取り、「この世界にはいろんな大きさのロボットがいます」からの「ロボの大小に従ってグレードを変えます」というちょっとメタな方法論で展開されているのがティタノマキアの妙味。「結構色分けされていて組みごたえがあるもの(GR)/色分けとパーツ構成を抑えめにしたもの(R)/単色でパーツ数も可動ギミックも最低限(CC)」という遊び方の違いを機体の大きさごとに選べるようにしたナイスアイディア。

 3機体が同時展開された第一弾のなかから「レガートエッジ」を選ぶと、とにかく潔くパーツはすべて青一色。ランナー(パーツのついたワク)も少なく、ハコを開けた瞬間に「あ、とりあえず組み上がりそう!」と思える雰囲気を醸し出しています。パーツがたくさんあるプラモデルを毎日少しずつ組むのもいいものですが、「今日は一気に完成させたい!」という場合にもってこいのボリューム感です。

 さらにおもしろいのは全部のパーツが青い「BLUE Ver.」と全身がグレーの「GRAY SUFF LIKE Ver.」が用意されていること。前者はプラスチックの色を活かした部分塗装で遊んでみたいし、サフ(=下地塗装)を吹いてから自分の考えたカラーで塗りたいなら後者を選べばいいし、なんならそのまま飾っても、お互いを混ぜて組んでもOKでしょう。単色のプラモだからこそ、遊び方を考える余地があるってのは素敵なことです。

 実際に組み立てると片持ちの一軸可動を多用した設計になっていて、機体デザインの時点で「とにかく手早く組めるロボットがほしい!」というコンセプトが練り込まれていることがわかります。面の大きさやディテールの入れ方も小気味良く、色分けという概念を排したことでひとつひとつのパーツが適度に大きいのが嬉しいポイント。

 ひとつ組み上がったところで勢い余り、こんどはグレーのほうをイッキ組み。予習は終わっているのでパーツを全部切り離して説明書を見ずに組み上げてみたところ、7〜8分でカタチになりました。ゲート処理、面出し、スジ彫りの追加などなど、模型誌の作例みたいな仕上がりを目指すとなればもちろんふつうのロボットプラモと同じ所作を追い求めることもできます。そうなると、ひとつのプラモデルにかける時間ってあくまでも大きさやパーツ数じゃなく、ユーザーが「どう作るか」「どこまでやりたいか」のほうが大きく影響するよな……と改めて感じたり。

 1/350の缶飲料より少し小さいくらいのボリューム感で、あっという間に2機のレガートエッジが出現。「ここで塗り分けるといいよ〜」というユニットの段差、「ここスミ入れすると気持ちいいよ〜」というスジ彫り、「ここの面をビシッと出すとカッコイイよ〜」と思わせてくれる絶妙な面構成などは、むしろ単色モデルだからこそ見えてくるものでしょう。ガンプラでいうところの「ファーストグレード」で感じたワクワクがここにあるッ!

 詳細なスペックやお手本となる設定画がなくとも「ロボットプラモを作る」のA to Zをその日の気分で味わえる、おいしいうどんのようなプラモデル。さっと茹でてアツアツのまま啜るもよし、冷やしてすだちをかけてよし、こだわりの具材を詰め込んで鍋焼にしてよし……と、あらゆる完成の可能性を秘めています。残る2体の機体と、「さあこれからどうやって遊ぶ?」というお話はまたこんど。みなさんも、ぜひ!

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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