
模型店で思わず手に取った、フジミの水上バスのプラモデル。2004年に運行開始されたこの「ヒミコ」は、あの松本零士氏がデザインした、今でも現役の水上バス。子供の頃に妄想した、ビルとビルの間を透明なハイウェイが通り、流線型の空飛ぶ乗り物が飛び交うような近未来から抜け出してきたかのような、そのデザインに、ワクワクせざるをえなかった。水上バスとの最初の出会いは、小学生時代。90年代当時、隅田川を運行していた赤い水上バスに社会科見学で乗船した。今でも、水上バスを見るたびに、普段見ることの無い、低い視点から見上げる東京の景色や、河岸を這うフナムシに当時のともだちとキャッキャした記憶が蘇る。

通常の船にはない、たくさんの窓や、空を見上げられるサンルーフに未来の乗り物のようなワクワク感を感じていた。このヒミコも、そんな水上バスの特徴を継承。キットではこの窓がルーフと一体成形になっており、船底パーツと合わせるだけで、すぐにそのカタチができる。このルーフは、ブルーグリーンの半透明のクリアーパーツで成形。中に電飾を仕込んで、ナイトクルーズをイメージした作品に仕上げるのもいいだろう。


水上バスのアイコンである、大量の窓は塗装をするうえでネックになるのだが、本キットには、カット済みのマスキングシールが付属。これらを貼り付けて、クレオスラッカーの8番シルバーを吹くだけで、かっこいいヒミコが爆誕する。マスキング箇所が多いが、その分マスキング剥がしの楽しさもひとしお。ブルーグリーンとシルバーのコントラストに「未来の乗り物作ってるぞ!」感があり、気持ちを盛り上げてくれる。

極め付けはオマケの浅草寺プラモ。付属することを知らずに開封し「ヒ、ヒミコ…じゃない!誰…?」と戸惑った。ヒミコとスケールは異なるが、東京下町観光が疑似体験できる粋なセットとなっている。この内容で2,209円は、バリューが高いのではないだろうか。今度の休日は、運賃は2000円のヒミコに乗って、浅草寺参拝がてら、帰りに浅草の名店「亀十」で絶品どら焼きを買い、家に帰って、ビール片手にこのキットを作る、5,000円休日プランなんていうのも楽しそうだ。