


きぬです。週末の模型が楽しくなっちゃうプラモをフミテシの独断と偏見でお届けする「花金プラモ」。今週は現在のウォーターラインシリーズの体制になったころ、タミヤ・ハセガワ・アオシマの3社体制での船出となった年に発売されたキット「タミヤ 1/700 日本軽巡洋艦 鬼怒(きぬ)」をご紹介します。1973年と1992年と言う二つの年代が邂逅した艦船模型の歴史も感じる面白いプラモです。

1/700スケールの艦船模型「ウォーターラインシリーズ」は、シリーズ当初はタミヤ・ハセガワ・アオシマ・フジミの4社体制で、各社が分担して艦船のプラモを発売していました。しかし、1992年にフジミが脱退。3社体制となりフジミが抜けた穴を3社で再分担して、シリーズが再スタートを切ることになります。その新体制のスタート時にタミヤが1992年12月に発売したのが「長良型軽巡洋艦」の名取と鬼怒でした。

フジミが担当していたキットが、3社によりリニューアルと言う形で発売されたことで、シリーズはもう一度盛り上がりを見せます。1973年頃には駆逐艦以上については太平洋戦争に参加した日本の船のほとんどのタイプがプラモ化されていたので、その後外国艦が発売されるなどの動きの後、プラモの海は静かな状態だったのです。


1972年、73年はタミヤの艦船模型の傑作キットである阿賀野・矢矧や隼鷹、そしてダイキャストの艦底がはいっている初代島風(リニューアル版も発売中)など、今作ってもとても最高な艦船模型が世に送られた時期。僕にプラモの楽しさを再認識させてくれた「響」もこの時期の発売です。この絶頂期とも言えるシーズンに発売された軽巡洋艦 球磨の船体が新体制の92年のキットにすっと入っているのです。うまく使える資産を活かし、新たなスタート切るぞ! という意気込みが感じられるパーツです。そしてひとつの箱の中に艦船模型の大事な時代がセットされているんです。それだけでも鬼怒と言うプラモは僕にとって最高の艦船模型なんです。

解像度や細かさを追い求めた昨今の艦船模型。その前の時代のプラモがダメなのか? と言うことは絶対にないです。それぞれの時代にトレンドがあり、様々な年代のキットを作りながら僕たちが自分のスタイルをキットに注入して行くことがプラモの楽しみだと思っています。それこそラブ注入です。
この鬼怒は現在のキットのトレンドではもちろんありません。しかし92年の解像度、パーツ構成と言うのは無理や無茶が無く、船の形に多くの人が到達できる優しさがあります。だからこそ、僕はこの鬼怒を今回の花金でもオススメしたいなと思ったんです。


鬼怒は完成すると全長約23cmものサイズになり、完成後の満足感も味わえます。しかもパーツはとってもシンプルな構成。組み立てるだけなら、買ってきたその日に船の形を味わえると思います。パーツの精度も問題無しなので、ぜひ初めて艦船模型を作るなんて人にも触って欲しいプラモです。作っていて楽しくなっちゃったので、最近のnippperでも紹介された塗装法などを艦船模型にフィードバックして、僕も週末モデリングやってみます!!
