
水木しげる先生の『水木しげるの遠野物語』を読んで、ムハー! と鼻息を荒くしてしまった私。念願かなって、遠野へ旅してまいりました。お目当ては、なんといってもカッパ淵です。まさに、ここを目指して旅立ったのであります。

遠野駅や博物館に着くと、そこかしこに「カッパ情報求む」のポスターが。ポスターにあるとおり、遠野では1975年を最後にカッパの目撃情報は途絶えているのだとか。近代化された日本も結構ですが、少しばかり寂しいのう……とかなんとか言いながら、遠野の街をぶらぶらと歩いておりました。すると、目の前に現れたのは一軒のおもちゃ屋さん。「旅先でおもちゃ屋さん、プラモデル屋さんに出会ったら必ずよりなさい」という英才教育を受けてきた私は迷うことなく入店します。

店内で思わず声が出ました。生きたカッパはいない。だが、カッパのプラモデルは実在する!遠野まで来て、まさかのエンカウント。きゅうりではなく現金で捕獲するタイプの河童。しかもただのノーマル河童にとどまらず、水虎、エンコウまで揃った豪華三種編成。こんなの見つけたらただで帰れるわけがない。数千円を支払い、無事に捕獲成功です。

カッパ淵のすぐ隣にある常堅寺にはカッパ狛犬のオブジェがあります。プラモデルカッパ三体と狛犬の揃い踏み。遠野での歴史上、最後のカッパ目撃情報があったカッパ淵で記念撮影。雪の残る小さな淵で透明感のあるグリーンのプラスチックで整形された河童様はこの世のものではないようなあるような、不思議な存在感を放っております。もしかしたらこの時私は違う世界に片足突っ込んでいたかもしれません。

気を取り直してこの世へ戻り、東京に帰ってきたのでカッパを組み立てます。昭和の時代のプラモデルの復刻版なのでいろいろおおらかです。令和の最新接着剤などで立ち向かいましょう。河童、水虎、エンコウだけではなくおまけのミニ河童もついてます。

東京では石神井公園でもカッパ目撃情報があるとのことで、今度は完成したカッパを連れて撮影に出かけました。カッパだけではなく、妖怪がもっともっとプラモデル化されてほしいのです。ぜひ皆さんも、おひとつお求めください。