
「A-4 スカイホーク」、それはどこをとっても傑作機です。頭文字がAということでAttack、攻撃機という分類になります。主に地上を相手にするのがメインのミッションですが、A-4は見た目の通り戦闘機のような格好をしています。そのためか軽快な機動性を持ち、アクロバット飛行チームのブルーエンジェルスでも採用、米海軍最強パイロット育成でおなじみトップガンでも敵役として使われました。フォークランドではアルゼンチン空軍のパイロットがイギリス相手に大立ち回りを演じ、痺れるエピソードもたくさんある本機、もちろんハセガワは1/72だけでなく1/48でも立体化をしています。

今回選んだのはM型、ハセガワはこのほかに定番にE/F、TA-4Jとスカイホークを発売していますが、定番外として各国のA-4を立体化しています。このあたりは深堀りの余地があまりに大きいアイテムがいっぱいで、モチーフの意味を探る冒険も楽しいでしょう。さて、M型は海兵隊の装備したバージョンで、当初のA-4にはなかった背中のコブや強化されたエンジンなどが外見の特徴としてあらわれています。

ランナーを見ると、これは傑作ですね、というのがすぐわかります。距離を取ると機体に溶ける上品なスジ彫り、あえて紙1枚分浮いたパネル、ねじられた胴体のふくらみなど、あっこれはすごいです……と納得させるパーツが目に飛び込んできます。

翼の端は透けるほど薄く、動翼のスジ彫りはしっかり太い。1枚の翼、見どころがたくさんで気持ちがいいのです。

見てて飽きないディテールの並び。小判型のパネル内側には整然とリベットの並びがあります。ボーテックスジェネレーターの並びや、エルロンの深いディテールなど、感嘆する内容です。

キャノピーや風防もキレイで透明度も高く、スライド金型を使ってΩ形状をしっかり追っています。このランナーを眺めるだけでこれは傑作、そう確信させるディテールが並んでいます。

組み立てるとまた手応えがすごい。コクピットの密度や背中のすぐ後ろにエンジンの給気口が来るところ、これまた眺めて飽きない部分です。

尾翼からノーズまでつながるところ、なかなか楽しく、そしてピッタリとパーツが合います。完成時の尻もち防止に8gものオモリを機首に仕込むところ、これもまた格別。

巨大になりがちな近年の戦闘機に慣れていると、あまりに小さくびっくりするのがA-4。長さ12.5m、幅8.4mは零戦の幅12m、長さ9mと変わりません。また翼の上にインテークがあるスタイルもいまとなっては独特ですね。


作ること自体はとても軽やか。A-4らしく、スピード感のある気持ちよさで完成までたどり着けます。でも、このキットの本当の魅力は、その先にある“深さ”でした。何を吊るす? どの塗装を選ぶ? A-4をもっと知りたくなる。そして、自分がどんなA-4を作りたいのか、もう一度考えたくなる。そんなふうに、完成のあとにもう一度スタート地点へ連れ戻してくれる模型でした。ハセガワの1/48 A-4は、「気軽に作れる」のに「何度でも向き合いたくなる」。その両方を同時に持っている、ちょっと特別なプラモデルなのです。