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【レビュー】新機構シャーシでワンパクリファイン!/アオシマ BNR32 スカイラインGT-R ‘89 エアサスカスタム

 構造や役割をド無視してクルマの足回りがフリーダムに動くと、それだけでキャラ感出ちゃうのが面白い。『カーズ』や『モルカー』のようにクルマがキャラ化されているのを見ても、ホイールの動きひとつで喜怒哀楽が伝わってくる。アオシマから新展開されたエアサスカスタムシリーズは、完成後もタイヤを自在に動かせるのが売りだ。車高やキャンバー角を変更できたり、コーナリング時のサスの沈み込みを再現できたりと、実車相当の可動の再現か……と思いきや、予想以上にワンパクに動く。完成したら思わずスタンドに刺してキャピつかせ、躍動感溢れるR32を愛でている。

 これが新機構シャーシのキモである足回り。というか、スナップフィットによるクルマの関節。ホールドするチカラも絶妙な塩梅で、しっかりポージングがキマる。昨今フジミがカーモデルに採用しまくっている「イージーアライメントシステム」も車高やキャンバー角を無段階調整できる仕組みだが、アオシマはかつてよりLBWKシリーズでもタイヤを縦横無尽に動かせるギミックを実装していた。

 このエアサスカスタムシリーズは従来のキットにこの新機構シャーシと足回りのパーツを差し替えた内容となり、既存の「ザ☆チューンドカー」シリーズのリファインというか、再構築を成しているとも言える。

 組み立ての初手でギョッとしたのがこのシャーシの結合。最初に見たときは「なぜどうして!?」となった。エアサスカスタムシリーズは以後、この新機構シャーシを共通パーツとすべく狙いがあるようで、シャーシの全長=ホイールベースを調整できるようになっている。

 今回も『BNR32 スカイラインGT-R ‘89』と『FD3S RX-7 ‘02 』がエアサスカスタムでラインナップされたが、この新規パーツはまったく同じものとなっている。指定の目盛ラインに組み合わせて流し込み接着剤を差すと、不安なくガッチリ固定される素晴らしいパーツ精度だ。ただ、実車のディテールとの整合性は完全無視。FR車ならなんでもいける新機構シャーシ。

 この新機構シャーシ、パーツ精度がとても良いと感じるのは組み味にも影響している。スナップフィット技術を高めた「楽プラ以降のアオシマ」というべきか、とにかく接着指示があるところでも「接着剤、いらなくない?」と思わせるほどカッチリと嵌合する。長いピンで二重結合させたりと、可動の負荷がかかるところへの強度を高めようとする狙いを感じた。
 既存のシリーズのシャーシはちょっと細かいパーツ構成なうえ、接着ありきの設計だった。車高調のシムをかませたりするのに苦戦する時もあった。対して今回のはホントあっというまにシャーシが組み上がる。前述の通り接着剤不要と思わせるパーツ構成なので、このステアリングのリンクも難なく組めてしまう。単純といえば単純な構造なのだが、そこには吟味された設計力がある。

 ボディとインテリアは定番キットの流用なので若干の古めかしさはある。ただ、工程が低カロリーでサックリ組めたので悪い印象はなかった。このR32はプラ成形色がメタリックブラックなので無塗装であっても鈍い輝きを発していてグッとくる。クリアパーツをマッキーでサッと塗れば、しっかりウィンカーとテールランプとなって満足いくルックとなった。窓の黒枠を塗ってなくても大して気にならない。

 見えないトコのディテールはさて置きで、「サラッと組み上あげてシャコタン鬼キャンで遊ぼう!」という印象が強かったこのキット。ザ☆チューンドカーシリーズの順当な進化と言える。その組み上げカロリーが低かさゆえ、ボディをカスタム塗装して楽しむ余力が充分に残っているのが嬉しい。エアサスカスタム、以後のラインナップも楽しみだなー。

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