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【レビュー】「貼れる設計」が文化をドライブする!/アオシマ新生痛車シリーズ第5弾 リコリコTRDチェイサー

 アオシマの”新生痛車シリーズ”を定点観測していこうという試みの第5弾、「ザ☆チューンドカー」のシリーズにラインナップされた最新作(実質シリーズ5作目の位置づけ)、1/24 リコリス・リコイル TRD JZX100 チェイサー'98(トヨタ)でございます。まずお見せしておきたいのは、「3日でこんくらいの仕上がりにはなるぜ」という画像です。結論から言いますと、デカールワークを楽しむ気持ちがあればなんとか走りきれる内容、という感じです。

 そもそものベース車両の話から行きますと、チェイサーは足回りがかなり繊細ではあるものの、わりと素直に組み上がってくれるタイプのカーモデルです。痛車作るのにクルマ自体の工作がしんどいと疲れてしまいますのでまずちゃんと組めるということは超大事。ワイパーが白いパーツだったりバックミラーがグレーのパーツだったりして、この辺を塗ればあとはとりあえずガバーっと組んでしまってもどうにかなります。

 シャシ裏の彫刻はかなり詳細で、サス周りもめちゃめちゃ詳細にできています。ノーマルとTRDのパーツを取り違えると途中で詰みますので、なんとなくのカタチの印象でパーツを切り出さず、ちゃんと説明書の番号を注意深く見ながら正しいパーツをチョイスしましょう(けっこう不要パーツが出ますし、私はまんまと途中で間違いに気づき、泣きながらバラしたりしました)。

 今回はTRD仕様となっているので、フロントエアロバンパー、サイドマッドガード、リアアンダースポイラー、エアログリル、リアウイングあたりをノーマルボディに取り付けます。これらのフィッティングは良好で、仮組みをせずともポンポン接着してOK。キャビンの内部はJZXならではのブルー系を多用した洒脱な塗り分け指示がありますが、私は全体を濃いグレーでドバーッと塗って完、ということに致しました。運転席だけバケットシートなのが走り屋っぽくて良きだね。

 デカールは1/24 BLACK LAGOON TA22 セリカ 1600GT ‘72(トヨタ)と同様ボディサイドがドアのアウトラインに従って分割されており、さらに起伏の激しいサイドマッドガード部分も別体になっています。多少切り込みを入れたほうが貼りやすいところもありますが、デカール軟化剤をうまく活用すればそこそこキレイに仕上がるのではないでしょうか。ドアノブ周りの凹みに完璧に追従させるのはある程度諦めたほうが精神衛生上よろしいかと。

 キットのボディの指定色は白なのですが、どうしてもひとひねり加えたいと思って今回は赤とも青とも喧嘩しないシルバーをチョイス。ただしちょっとマットな雰囲気も欲しかったので世界の齋藤模型店限定のグレーちっくシルバーをチョイス。これがもう塗ってみたら本当に素晴らしい質感で、フラットアルミほどパサパサじゃないけどシルバーと呼ぶには落ち着きのある絶妙な頃合い。トップコートしても暴れないし、シルバーのクルマを塗りたいときはまず候補に上げて良いんじゃないかなこれは。マジおすすめ。

 デカールの質感とシルバーの質感を揃えるためにセミグロス(半ツヤ)のクリアーで全体をコートしたら非常に雰囲気のよろしい仕上がりに。ピラーはマーカーで塗ったりストップランプやウインカーはラッカー塗料を筆でボテッと塗ったりしましたが、あとはほとんど単色塗装のテクだけで完成しておりますよ。

 ちょっと製作記っぽくなってしまいましたが、組みやすい自動車模型に貼りやすいデカールが付属。チェイサーが好きでもリコリコが好きでも、もちろんその両方でもかなり嬉しい内容になっています。とくにボンネットのデカールはウォッシャーノズル部分を避ける穴が開いていたりと、アオシマの新生痛車シリーズはほんの少しずつ「作れる仕様」へと進化を続けています。デカールワークを支える現代的なケミカルもたくさんあるので、みなさんも痛車模型製作の楽しさをぜひとも味わってください。私、だいぶハマっております。そんじゃまた。

からぱたのプロフィール

からぱた/nippper.com 編集長

模型誌の編集者やメーカーの企画マンを本業としてきた1982年生まれ。 巨大な写真のブログ『超音速備忘録』https://wivern.exblog.jp の中の人。

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