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愛してやまないキャラクターたちが、いまの日本をナビゲート。「万博・日本館」に胸が熱くなった話。

 BE@RBRICK、ハローキティ、ドラえもん、トランスフォーマー……。万博を知る遥か前から、親しんだキャラクターたち。彼らが日本館で我々を新しい旅へといざなった。それはこの万博会場で最も滋養のあるパビリオンであり、静かに心熱くなる場所であった。

 万博は行く2ヶ月前、7日前の2段階で、基本予約のみで行くパビリオンの希望を5つ出すことができる。かつては狙えば行けるぐらいのパビリオンですら、9月となっては落選前提のお祈りモードである。案の定、イタリア、ガンダム、う~ん何も当たらない。しかし、なんと日本館だけ当選していた。

 日本館は3つのパートから成り立っていて、砂時計のようなモチーフからスタート、循環をテーマにしている。直接的にはこの万博会場で出たごみを再生するという場所で、実際に中央に備えられた池はこの再生された水がたたえられている。循環がテーマなだけに、日によって3パート様々なところからスタートするようだが、このときは我々はごみを処理する、というところへ案内された。現在我々もゴミは様々な活用がされていて、燃やすなら熱や電力としてそれを再利用するということは行われている。ところが、このパビリオンではさらに細かく分解して、水や窒素に分解するという話を受けるのだが……。

 分解されてポン! と登場したのはBE@RBRICKなのだ。私は水属性、私は電力属性、5属性ほどのBE@RBRICKのなかに、窒素まで細分化されている。っていうか、急にBE@RBRICKが出てくるのが本当に目を剥いた。発売元のメディコム・トイはもう10年以上模型雑誌ホビージャパンの表紙をめくればそこに居るのだ。BE@RBRICKが世界的に人気があるとはいえ、日本館というそれはもう国の名前がついたパビリオンで真っ先に飛び出してくるのだから、これは驚くなというほうが無理なのだ。

 そして仕事を選ばないことでおなじみ、ハローキティ先輩である。なんともファンキーなお姿になってしまっているが、これは小さな植物、藻がどれだけ多くの種類がいて、この藻こそすごいものなのだ、という偉大さを輝くハローキティ先輩の姿を借りて説明しているのである。

 藻ローキティ先輩、パネルでそれぞれの役割や、活躍を教えられると、それはそれでかわいく思えてくる。人間よ、我の力が必要か……。頭のなかになぜか声が響いてくる。ボルボックス先輩、カッコイイっす……!

 そうだね、プロテインだね。人間には欠かせないたんぱく質を、効率よく作れる大豆比でも36倍もの生産力があるんだ、という偉大さをビジュアル化。Co2の吸収力、同じ水で産めるたんぱく質(こちらは牛肉の50倍)、オイルの生産力など、違うビジュアルで藻しっかり教えてくれる。

 各所に置かれた椅子だって、ここの藻類を使った植物由来のプラスチックで3Dプリントされているというのだ。さすがにこの場所はデモンストレーションらしいが、奥にならんだものが各所に置かれた椅子。そのへんの椅子をパっと見たときに、えっなんで3Dプリントの積層痕がある椅子があるんだ、って疑問に思ってたけど、それもここの展示かい!

 そしてついに自分にとってのクライマックスがやってくる。それは日本のものづくりがやわらかく、過去も現在もうまいこと作られているよ、というのをドラえもん先輩が簡単なアニメーションで教えてくれる。これは昔からある桶の技術や構成を活用し、現在では空気のいらないサッカーボールを生み出しているよというもの。破損した部分だけを交換することで、また使うことができる、というメンテナンス性の高さが従来の発想にはない「やわらかさ」、という話。

 えっここタカラトミーブース……? ”変形ロボット玩具”という項目で、やわらかいプロダクトのひとつとしてトランスフォーマーが突然溢れてくる。言うまでもなくハリウッド映画にまでなった世界的タイトルだ。これの対面となるのが日本の伝統的な風呂敷。まさに使い方ひとつで、さまざまな形に変形し、いろいろな使い方ができる。僕たちの中には、昔も今も柔軟性が息づいていて、生活のため娯楽のために「変形」というものが側にあると改めて教えられた。

 いま日本が世界に出すメニューの中に、自分が愛してやまないものが多数含まれている……。いつの間にか、日本を代表するアイテムになっている。それを誇りに思ったところで、ちっぽけな自分は何も偉くなったわけじゃないが、それでいいじゃないか。万博にガンダムがいた、日本館にたくさんのキャラクターがいた、それが最高だったんだ。中国の青銅器のように3000年後に、GUNDAMでも、ガンダムでも、高達でもなんでも伝えていこうじゃないか。

 けっこうな国の、キラキラしたパビリオンで、宇宙の話は出てくる。月の砂、月の石、これからの宇宙開発。日本館だって火星の石、イトカワの微粒子、リュウグウの砂がある。でも違う。俺達の宇宙はガンダムだ! トランスフォーマーだ。ドラえもんだ。ベアブリックだ。河森正治だ! ポケモンだってあるぞ。世界に訴える宇宙は、どんな次元をとってもいい。俺達のなかでいつまでもキラキラしているもの。それが万博で、どこまでも輝いているのだった。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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