
できた!と思った後のもうひと踏ん張り。
プラモデル完成後の台座づくりは、私にとってそんな感覚です。方向性はさまざまですが、自然の風景を再現する場合はプラモデル単体では表現しきれない空間の広がりを演出できる魅力があります。

AKインタラクティブの「Neutral Texture – Earth」は、そうした台座制作のために開発されたアイテム。DIORAMAとかTERRAINSといった単語が書いてあるので、地面を作るのに最適だと察知しました。容器にはどろりとしたペーストが詰められていて、粘性の高さと粒子の質感がひと目でわかります。

アイスの棒で取り出し、皿に広げると、土や砂利に似た手応えを感じます。ファレホのような水性アクリル塗料と混ぜられるため、好みの色に調整できるのがありがたいです。塗りつけた後の乾燥も速く、ヒートガンを使えば5分もせずに硬化します。
乾燥後は大小の粒が不規則に混在した凹凸のある表面ができ、意図的に造形を加えなくても自然な地形表現が成立します。ドライブラシで塗装すれば立体的な陰影が生まれ、凸凹した地表の雰囲気を一層引き立てます。乾燥前であれば水で洗い落とせるため、片付けも簡単です。

わずか10分ほどで表情豊かな地面が完成するのは、「プラモはもう完成しているのだから、あとは台座だけだ!」という急ぐ気持ちに応えるスピード感ともいえます。あとは鉄道模型用の草を散らし、ウェザリングペーストのウェットクリアで濡れた地面を表現すれば仕上がります。つい先ほどまで乾燥を待ちきれずにそわそわしていたのに、この作業になると時間をかけてこだわりたくなる、そんな心の動きも興味深いです。

ちなみに英語の説明を全く読まずに使ったので最初は真っ白のまま使って、乾燥後に色をつけたのですが、そのおかげで闇夜やファンタジー世界のような空間を表現するときはネイビーやレッドを混ぜれば面白い表現ができることに気づけました。
「Neutral Texture – Earth」は日本語の説明がなく、売り場で大きくアピールされているわけでもありません。ただジオラマ素材コーナーの一角にひっそりと未知の塊として存在しているので、見つけたらぜひ手に取ってください。とてもそれらしい地面が手に入ります。