

身近なものなかから鋳造されたものを探そうと調べてみると、「公益社団法人 日本鋳造工学会」という団体のウェブサイトが出てきます。そこに書いてあるもので「あ~」と思わず膝を打ったのはマンホール。これ、言われてみればという感じで本当に驚きました。試しに家を出て、少し歩いて見つけたマンホールの前にしゃがみ込んで撫でてみると、ザラザラした触感がありさらに納得。

「プラモデルの元となったソフビキットの鉄巨神の原型は溶きパテを塗りたくり歯ブラシで叩いて鋳造表現を再現した」とPLAMAX 鉄巨神の説明書には書いてあります。ザラザラとツルツル……という異なる風合いの表現がひとつのパーツに同居する様子はなかなか印象的で、プラモデルの専門誌に書いてある「鋳造表現」というのはこういうものかと、ある種のお手本として確認することができます。
そのザラザラ感ってなんだろう? というわけで、鋳造について調べた結果が私をマンホールを見つけて触ってみるという行動に至らせたわけですが、その触り心地もさることながら「どう見ても重いでしょ、これ」という重さを伝えてくる存在感も面白い。調べてみる直径60cmのマンホールは40kgと結構な重さで、触ったときのフィーリングも案外間違ってないなと思いました。

プラモデルとしての鉄巨神はツルツルとザラザラの対比が面白い。胸のエンブレムなんかはピタッと組み合わさるし作っていてかなり楽しい。固定ポーズのロボプラモですが、一度触ったマンホールの重さを思えば、ここまでどっしり構えたポーズを自分で取らせるのは結構大変そうだなと思います。
そうそう、真っ赤な鉄巨人を味わえそうな鋳物はというとレトロな雰囲気漂う丸型ポストでした。あれが鋳造だとはつゆ知らず、しかしどこかで見たときには物珍しさに触った記憶もあり……というわけで調べてみると都内だと江戸東京博物館、下町風俗資料館にある様子。さらに珍しい丸型庇付きポストは東京駅丸の内南口改札に設置してあるとのこと。通ることがあったら「これこそ……鉄巨神!」と表面を撫でてみたいと思います。