

『太陽の牙ダグラム』は何もかも渋いロボットアニメです。濃いストーリー、汗と土と涙にまみれる主人公たち……。だからこそ根強いファンがいて、放送後30年を経て新規キットがマックスファクトリーから発売され、いまなおGT版という新展開を続けているタイトルです。マックスファクトリーは主要コンバットアーマーをすべてプラモデル化し、そのさらに先へと進みました。それがこのアイアンフットXDです。

ダグラム放映当時のスポンサーでありプラモデルを発売していたタカラが、遊び心(あるいはモデラーへの挑戦)としてキットのなかに入れたリーフレット。そこには大河原邦男氏によるイラストで、キットの機体ではあるものの全体に手の入った「バリエーション機体」も描かれていたのでした。今回ご紹介する「アイアンフット F4XD ヘイスティ XD型」はまさにそのアイアンフットの拡張イラストをプラキット化したものなのです。

この「アイアンフット F4XD ヘイスティ XD型」は、タカラをちゃんとリスペクトした製品。かつての私は、タカラのキットからヘイスティのバリエーションの存在を知り、その迫力にメロメロになりました。そして挑戦したのです……。それが上の写真。
タカラのヘイスティのキットに「1/24スケール スコープドッグ ターボカスタム」の6連ミサイルポッドをつなげて10連に改造したりと、当時でも貴重だったキットをバラバラにした(もちろん完成しなかった)のでした。それがマックスファクトリーからプラキットとして発売されたのですから、起きているのに夢を見ているみたいな、謎の感慨に私は包まれたわけです。

装甲が硬そうなアイアンフットを、実際に分厚い装甲のような板パーツでまとめています。コクピットに対して、前後左右から装甲板が集う感じは、組みながらキャラクター性を存分にプラモデルとして愉しむことができます。

元のアイアンフットのミサイルポッドもけっこう大きいのに、それにもましてビッグなミサイルポッドが頭上に。お腹のセンサー部分やサイドのライトも配置が変わって大型化しています。

そう、パーツを並べることができるということは、オリーブドラブカラーのアイアンフットを組むことができるというわけなんですが……。このキットにはその場合の組立て説明図が入っているんです! マックスファクトリー、モデラーにやさしい。

このキットで面白いのは、脚の涙滴状のフェアリングを接着剤で貼る指示があるのですが、ガイドが説明書にあるところ。正直厳密にしなくていいかとは思うのですが、せっかくなので指示にしたがい、スネのパーツにラインを書きます。

内側にちょっとだけタミヤセメントをつけて、置いて位置を決めます。ここだという場所にきたら流し込み接着剤で固めましょう。

マックスファクトリーのダグラムシリーズは、脚の甲パーツが左右に独立してスイングすることで、スネパーツを動かしたときに逃がすことができます。この可動範囲向上のシステムは、かつてザクなどでモデラーが培ってきた工作の延長線上。こういうところがモデラーの興した会社のプラモデルだなぁと感じられます。

完成すると……めっちゃ四角い後ろ姿だな! 武器が強化されただけでなく、脚のほうにも追加パーツが入っているのも面白いんですよ。接着剤で貼った涙滴型のフェアリングって、F1とかだと中のパーツをよけるためにふくらむことが多くて、「つまりここって中のシリンダーが太くなった?」とか考えらることもできます。こういう追加された部分で機能を考えるのが楽しいのです!

頭部がなく、顔となる窓もオフセットされ、メカデザインのセオリーを外したアイアンフット。このキャラクターは本当に個性的で、今回のバリエーションはそのキャラクター性をさらに高めました。タカラの歴史を超えながら、マックスファクトリーはリスペクトは欠かさず、パーツを追加してまさかのプラモデル化。両社にリスペクトして、感謝の購入ですよ。すでに持っている人も、追いアイアンフットをしましょう!!