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1990年代を彩ったオーガニックなアニメ、『ブレンパワード』のラスボスを「プラモデルで楽しめる幸せ」。/MODEROID バロン・ズゥ

 あらゆる年代のロボット系をプラモデル化するシリーズ、それがグッドスマイルカンパニーのプラモデルシリーズ「MODEROID」です。そして、ついに!! 私の大好きなアニメ『ブレンパワード』のラスボスのバロン・ズゥさえ立体化してしまいました。箱が分厚い! たっぷりでうれしい!

 『ブレンパワード』はアンチボディと呼ばれる巨大機械生命体が乗機として活躍します。1998年、衛星放送のWOWOWで放送され、登場人物のキレキレの様子が現在でも語り草になるアニメでもあります。放送当時はガレージキットではキレキレ造形のブレンパワードがあり、そのなかに伝説となるようなバロン・ズゥ(海洋堂、原型製作/谷明)があったりして、お金も腕もないピアノが弾けない当時の私は指がふやふやになるまで咥えて見ていたのです。

 そんな我々の心を晴らしてくれるかのように、MODEROIDで、プラキットでバロン・ズゥがやってきたのです……嬉しいことこの上ないのです。

 パーツを見ると、バロン・ズゥ最大の特徴でもある肩のフィン1パーツで成型されています。しかも肩の色分けは塗装済みです。ヒラヒラがいい感じにたなびいていて、先端はとっても鋭利。こんなにかっこいいパーツがプラスチック成型で手に入るのです!!

 スネのふっくらとシャープさが共存するパーツ。設定画の絶妙なカゲをうまく拾って、よりメリハリがあって、でもってパーツの厚みなどを管理して……設計の妙がどこまでも行き渡ります。また手前に見えますがこのキットも一部塗装済みのパーツになります。バロン・ズゥは各所の緑が特徴で、これが入っているだけでもすごく見映えがいいですよね。

 板バネの集合体のような関節を、どうにか可動で……という苦労が偲ばれる関節パーツ。軸をたくさん配置しつつ、少しずつ動くことであの大きな肩を上げ下げするようになっています。

 バロン・ズゥはシーンによって大きさが変わるので、もはや印象では設定高がさっぱりわからないのですが、ブレンたちよりは(トサカを含めなくても)一回り大きくなっています。

 肩の外装パーツを交換して、ああこの出で立ち……。この神々しくて禍々しい、それがバロンズゥなんですよ……! よく動いて気持ちいい、あのころ望んだプラモデルがここにある……! 長生きはするもんですねぇ。

 そしてオマケランナー(パーツが収まっている枠)を見ていきましょう。って、この顔は……! 物語の後半に大きなインパクトをもたらす、バロン・マクシミリアンではないですか! ランナーからして主張がつよいですね……。

 パーツ分割もユニーク。マントがコアとなって、そこに腕や体を取り付けていきます。そのためマントで隠れる人体部分を接着面として活用できるので、ポーズの自由度も増します。こういった分割で曲面だらけでもぴったんこパーツが合い、カッコイイポーズも決まるのです。

 バロン・ズゥをジョナサン(登場人物)に与え、謎の師匠のように振る舞う人……が第一印象です。この躍動感や造形のよさ、そして結構でかい(約10cm)。そしてプラモなら造形の元になったあのシーンの別角度が見られる……! ブーツはヒザ下だけなんですが、布のなかに脚があることを感じさせる造形、さすがです。こんなに語れるオマケのバロン・マクシミリアン。みんな好きですよね。

 後部から見ると、ブレンやグランチャーのときはもう少し関節は板の集合感がありましたが、ここまでバキバキだと結晶のような趣がありますね。アニメではそこまで見られなかった部分が眺められるのも立体の面白さです。

 こうして組み立てて手に取ること、動かして遊んで見ると、ここってこんなカタチしてたんだという記憶のなかのバロン・ズゥがはっきりしてきます。設定画を見直して、このあたりはうまく立体化したんだなという感動もまたあります。バロン・ズゥの物語を思い出して、オーガニックと愛のアニメ『ブレンパワード』好きだなあと一人物思いにふけったり、このバロンズゥとバロン・マクシミリアンによって波のように刺激を味わうなど、よい時間を過ごしたのでした。

けんたろうのプロフィール

けんたろう

各模型誌で笑顔を振りまくフォトジェニックライター。どんな模型もするする食べちゃうやんちゃなお兄さんで、工具&マテリアルにも詳しい。コメダ珈琲が大好き。

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