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伝令用バイクとして縦横無尽の活躍!タミヤの戦車模型によくついてくる最高のバイク模型「DKW NZ350」。

 かの有名なタミヤミリタリーミニチュア(タミヤの戦車模型シリーズの名前、以下MM) No.17「ドイツ88㎜砲」の昔から、MMのおまけといえばオートバイでした。バイク単体ではキットになるほどのボリュームもなく(事実、のちに発売された「BMW R75&ツェンダップ KS750」は、キット名の通りバイク2台セットのキットです)、さりとて大砲や小粒な装甲車だけだとちょっとボリュームにもストーリーにも欠ける……。そんな時にあると嬉しいおまけとして、オートバイのプラモは大活躍。日高屋のメニューでいうと「餃子(3個)」みたいな立ち位置ですね。

 そんなタミヤの1/35オートバイのプラモデルの中でも、いろいろなキットに付属しているのがDKW NZ350です。鉄板をプレスして作ったフレームを持ち、重量は310kg。行動半径は350kmで最高速度は90km/hというスペックです。ドイツ軍のオートバイとして有名なBMW R75やツェンダップ KS750よりはひとまわり小ぶりですが、標準的な中型オートバイとしてさまざまな戦線で活躍しました。ちなみに製造メーカーであるDKWは「デー・カー・ヴェー」と読みます。

 タミヤのプラモデルとしての初出は、2000年に発売された「1/35 ドイツ軍用オートバイ 野戦伝令セット」から。このキットに付属しているバイクに乗った電令は「無帽にゴーグル(略帽を被った状態でも組めますが)、迷彩スモックにイタリア軍の迷彩テントの布地を使ったズボン」というなかなか攻めた服装で、発売当時中学生だった自分は子供心に「カッチョイ〜!」と思ったものでした。

 先ほども書いたように、NZ350は大型の軍用オートバイよりもひとまわりサイズが小さいため、主要なパーツがランナー1枚におさまります。このコンパクトさが扱いやすかったのか、「野戦伝令セット」発売以降いくつかのプラモデルのおまけとして付属しています。北アフリカのSd.Kfz.222からアルデンヌのキングタイガーまで、暑かろうが寒かろうがおかまいなし。伝令用バイクとして縦横無尽の活躍です。「伝令が来たぞ/出るぞ」みたいなシチュエーション、車両の搭乗員と伝令との間で会話してるっぽいポーズを取らせても自然なんで、動きが出ていいんですよね。

 毎回同じキットがおまけになっていたかというとそうでもなく、例えばアルデンヌのキングタイガーにくっついていたNZ350は、ヘッドライトが小型化されフェンダーやタンクの形状も異なる、大戦後半の仕様でした。使い回しじゃないなんて……。芸が細かい!

 というわけで、あると嬉しいNZ350でした。スポークの作りなんかにはちょっと時代を感じる(アップグレード用のエッチングパーツも色々と出ています)ところもあるんですが、これは「組みやすくてすぐ形になる」という美点と捉えたいところ。各部のモールドは20年以上前のキットとは思えないくらいシャキッとしていて、90年代AFVブームの熱気が感じられるような雰囲気があります。元々は単体のキットだったんだから当たり前ですが、ただのおまけに止まらない完成度は一見の価値あり。ぜひ車両の横に並べたいアイテムです。

しげるのプロフィール

しげる

ライター。岐阜県出身。元模型誌編集部勤務で現在フリー。月刊「ホビージャパン」にて「しげるのアメトイブームの話聞かせてよ!」、「ホビージャパンエクストラ」にて「しげるの代々木二丁目シネマ」連載中。プラモデル、ミリタリー、オモチャ、映画、アメコミ、鉄砲がたくさん出てくる小説などを愛好しています。

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